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被服と化粧の社会心理学

人はなぜ装うのか

監:高木 修
編著:大坊 郁夫
編著:神山 進

紙版

内容紹介

本書では,装いの3つの社会・心理的機能を構成の枠組みとし,それぞれの機能を,被服と化粧の領域の具体的な問題から解説することにした。編集を工夫し,図表や写真を多く配し,よみ進むにつれてますます読者がこのテーマに興味を強くいだくようになる読み物風のものに仕上げられている。

目次

はじめに
被服・化粧における3つの社会・心理的機能(口絵カラー)

第1部 装いの意味と社会・心理的機能

1章 被服心理学の動向
 1.ねずみ“ミッキー・マウス”から人間“ミッキー・マウス”へ
 2.被服による装飾・整容・変身行動
 3.被服心理学の動向(米国と日本)
 4.被服による自己の確認・強化・変容
 5.被服による情報伝達
 6.被服による社会的相互作用の促進・抑制
 7.魅力の心理学における「被服」
2章 化粧心理学の動向
 1.化粧する:魅力的なコミュニケーション
 2.変身と手直しの自分:化粧の意味
 3.化粧への関心と実践行動
 4.化粧は誰のため?:化粧の動機
 5.化粧の効用?自己への効用・対人的効用
 6.魅力の心理学における「化粧」

第2部 被服と化粧による自己の確認・強化・変容

3章 被服による着装感情と自己の変容
 1.自己とは何か
 2.身体的自己と被服
 3.被服と自己概念
 4.被服と感情
4章 化粧による自己と感情の調整
 1.顔は装われる
 2.自己の諸側面と化粧
 3.感情と化粧
 4.今後の研究への期待

第3部 被服と化粧による情報伝達

5章 被服による対人認知と印象管理
 1.被服による対人認知とは
 2.被服による対人認知の諸相
 3.被服による印象管理への動機づけ
 4.被服による印象管理の諸相
6章 化粧における美の伝達と文化
 1.日本における化粧の意味
 2.化粧の根底に流れる顔の美意識
 3.他文化との比較─多様な美意識,化粧観
 4.現代社会における化粧とそのあり方

第4部 被服と化粧による社会的相互作用の促進・抑制

7章 被服と対人行動
 1.対人相互作用の規定因としての被服
 2.被服が対人相互作用に及ぼす影響
 3.集団における被服の機能
 4.被服の文化的意味
8章 化粧と社会的適応
 1.化粧と情動活性
 2.精神臨床場面への応用例
 3.高齢者と化粧:老人保健施設における実践例
 4.他人の眼・自分の眼:顔の装いをめぐって

終章 装い行動に対する社会心理学的アプローチ:研究パラダイムの提案
 1.研究パラダイムの必要性
 2.パラダイムの基本的要素
 3.4つの主要な社会・心理学モデルの適用
 4.装い行動研究への社会・心理学モデルの適用
 5.S─[O]─Rパラダイムの有用性

参考文献・推薦図書(被服・化粧)
索引(人名・事項)
執筆者紹介

ISBN:9784762820588
出版社:北大路書房
判型:A5
ページ数:242ページ
定価:2700円(本体)
発行年月日:1996年
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:WJF