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21世紀の家族づくり-第2版

編:増子 勝義

紙版

内容紹介

ニュートラルな視点から家族をとらえなおし、あたらしい時代の「家族」について考える。 
「家族とは多様なものであり、しかも常に変化しつつある」という認識を踏まえ、21世紀の家族について、執筆者達の専門的視点からの新しいとらえ方を提示。
また、21世紀の家族をめぐる諸現象についてわかりやすく解説する。「家族」について学び、考える方が、自己の家族観を持ち、実践を行うためにかかせない1冊。
データを最新のものに修正し、時代の変化に対応した第2版。

【執筆者】
増子勝義、南山浩二、魚住明代、伊佐智子、蓼沼康子、加藤朋江、堀千鶴子

目次

PartⅠ 家族への新しい視点
 第1章 社会変動と家族
  家族とは / 家族類型 / 家族史の区分と家制度 / 少子化の意味 / 少子化の中の家族
  / 核家族化の実態 / 近代家族/近代家族からの脱却 / 未婚化と単身世帯の増加 / 家族の機能変化
  / 家族機能は縮小したか? / 制度の制約 / 経済社会の制約 / 個人の選択と家族

 第2章 家族とライフコースの視点
  ライフコースとは / ライフコースの記述 / ライフコース研究の基本仮定 / ライフコースの観察
  / ライフコースの構成要素 / ライフコースの社会学のために / 家族とライフコースの新たな視点
  / ライフプランとライフコース

 第3章 家族は「やすらぎの場」といえるのか?-夫婦間の役割分担に焦点をあてて-
  「やすらぎの場」としての家族? / 家族の多様化現象と家族研究 / ストレスの社会学
  / ストレス生成装置としての<近代家族> / 家族をつくることの意味-結婚がもたらすもの-
  / 夫婦間におけるコミュニケーションと調整の必要性
  / ストレスへの対処-家族内外の資源の動員-
  / まとめにかえて-自己選択機会の増大と家族のゆくえ-

 第4章 ジェンダーから見た家族
  戦後の家族とジェンダー役割 / 母性と近代家族 / フェミニズムと家族
  / 家族の時間とジェンダー役割

 第5章 家族と生殖をめぐる技術
  生殖と家族-自らの不思議な体験を通して- / リプロダクティブ・ヘルス / ライツ
  / リプロダクティブ・ヘルス / ライツと人口問題 / 生まないという選択-避妊と人工妊娠中絶-
  / 人工生殖技術 / 人工生殖技術により生じている問題の概観
  / 第三者がかかわる生殖技術と家族関係の複雑化
  / 子供の出自を知る権利/同性カップル,非婚女性の不妊治療 / 死後生殖という問題
  / 命を選別する技術-着床前診断,出生前診断- / おわりに-あらためて生殖とは何か-
  / 高齢社会を迎えて-子どもをもつとはどういう意味か-

 第6章 家族とウエルネス・ライフ
  健康寿命の伸長 / セルフケア意識の向上と地域の取り組み / 格差社会とウエルネス
  / 家族支援とは / 家族のウエルネス・ライフ

 第7章 家族の変容と社会保障
  高齢化のインパクト / 家族と社会保障の論点 / 生活保護と家族 / 年金と家族
  / 日本型福祉社会の破綻 / 「家族の失敗」論 / 家族主義 / 介護保険と家族
  / 21世紀の社会保障 / 家族の変化と社会保障 / 社会保障制度史からみえてくること

PartⅡ 家族の危機と再生
 第8章 未婚化・少子化と子ども
  「いつの間に……」 / 未婚化 / 少子化 / 未婚化と少子化をめぐる議論 / 少子社会と子ども

 第9章 ワーク・ライフ・バランスと家族
  ワーク・ライフ・バランスとは何か / 日本における経緯 / 家族の現在 / 働き方と家族

 第10章 ドメスティック・バイオレンスと家族
  ドメスティック・バイオレンスからみえる家族 / ドメスティック・バイオレンスの類型と内容
  / ドメスティック・バイオレンスからみえる家族 / 家族における愛情と暴力

 第11章 ひとり親家族の生活困難
  ひとり親家族への着目 / 新たな用語の登場-「ひとり親家族」「非婚」-
  / ひとり親家族の状況 / ケアの観点による近代家族の問い直し

 第12章 オルタナティブ・ファミリー
  パートナー関係の多様化 / 親子の関係-血縁・非血縁の親子- / 居住関係-誰と住まうのか-
  / 家族とは

 第13章 家族文化と子どもの社会化
  子どもの社会化 / 子どもと家族の歴史 / 家族文化の多様性 / 子どもの社会化の現在

 第14章 災害と家族
  震災までと震災の直後 / チェルノブイリの記憶 / 放射性物質に対する考えの相違 / 移住の実際
  / 新しいネットワークの構築 / 移住の決め手となったもの / 移住したことに伴う悩み

 第15章 がん患者家族とグリーフ
  大量死時代 / サイコオンコロジー / 緩和ケア
  / クオリティ・オブ・ライフとクオリティ・オブ・デス
  / 第二の患者論 / がん患者家族の心の問題 / グリーフ / グリーフケア / グリーフワーク
  / 死別へのサポート / 自助グループ / 自助グループでの留意点
  / がん患者家族への心理的援助のために

著者略歴

編:増子 勝義
(ますこ かつよし)城西国際大学福祉総合学部理学療法学科教授。

ISBN:9784762032226
出版社:学文社 (GAKUBUNSHA)
判型:A5
ページ数:264ページ
定価:2700円(本体)
発行年月日:2023年01月
発売日:2023年02月28日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JBS
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:JHBK