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地域デザイン学会叢書 8

地域デザインモデルの研究 8

理論構築のための基本と展開

監:一般社団法人 地域デザイン学会
他編:原田 保
他編:三浦 俊彦

紙版

内容紹介

地域をエリア(area)ではなくゾーン(zone)であるとし、本学会における研究において、
オフィシャルモデルとして確立したZTCA デザインモデル(ZTCA design model)。
それらを踏まえ、本書では、新たな以下の9モデルの提言を試みる。
序章、第1章では、前提となる本学会が考える研究に関する基本認識、
学としてのデザイン研究の推進方法、さらにはデザインに関する基本的考え方を紹介する。
地域デザイン研究のランドスケープとパースペクティブを垣間見ることができる1冊。

 1.地域戦略モデル「コンテクスト転換モデル」 高山誠
 2.地域産業モデル「価値多重創造モデル」 庄司真人
 3.地域ブランディングモデル「時空コンテクストモデルと地域ダイヤモンドモデル」 三浦俊彦
 4.地域リサーチモデル「フェーズ別混合リサーチモデル」 福田康典
 5.地域流通モデル「リアル流通維持モデル」 石川和男
 6.地域交通モデル「まち歩きモデル」 福田晴仁・?橋愛典
 7.地域観光モデル「観光まちづくりモデル」 小川雅司・江川誠一
 8.地域文化モデル「創造性を指向するための多文化主義モデル」 藤田直哉
 9.地域ガバナンスモデル「信頼形成のための縁起モデル」 古賀広志

【執筆者】
原田 保、三浦俊彦、西田小百合、石川和男、古賀広志、高山 誠、庄司真人、福田康典、
福田晴仁、高橋愛典、小川雅司、江川誠一、藤田直哉

目次

 序 章 デザイン理論の地域への活用
  はじめに
  第1節 デザイン理論の地域への活用方法論
  第2節 研究対象としての地域とデザインモデルの振り返り
  第3節 デザイン理論の地域理論への適用と領域設定
  おわりに

第1部 新モデルの立案に向けた前提理論
 第1章 地域デザイン研究のディシプリンと方向性
  はじめに
  第1節 地域デザイン研究のポジショニングに関わる確認事項
  第2節 科学とその研究方法
  第3節 事例研究をめぐる問題点
  第4節 地域研究モデルと研究スタイル
  おわりに

 第2章 デザイン研究と地域研究のために必要な基本認識
  はじめに
  第1節 デザイン思考と研究に関する考察
  第2節 地域デザインプロセス6 段階モデルの意義
  第3節 空間概念の拡張による地域デザインのコンテクスト転換
  おわりに

第2部 多様な視角から捉えた新モデル
 第3章 地域デザイン理論のロードマップとモデル形成
  はじめに
  第1節 デザインのモデル化に対するアプローチ
  第2節 ZTCAデザインモデルがトリガーになって構築された関連モデルのロードマップ
  第3節 地域デザインモデルの発展方向
  おわりに

 第4章 提言―地域戦略モデル コンテクスト転換モデル
   ―持続的成長のための地域企業における戦略
  はじめに
  第1節 持続成長する企業の戦略のコンテクスト転換
  第2節 コモディティ化を超える模倣戦略
  第3節 ライフサイクルマネジメントによる合成の誤謬
  第4節 持続成長する地域企業の戦略
  おわりに

 第5章 提言―地域産業モデル 価値多重創造モデル
   ―エコシステムによる地域産業創造
  はじめに
  第1節 地域とデザインに関する定義
  第2節 関連するモデルの分析
  第3節 多重価値多重創造モデルの提言
  第4節 モデルによる事例の解釈
  おわりに

 第6章 提言―地域ブランディングモデル 時空コンテクストモデルと地域ダイヤモンドモデル
   ―地域価値発現のためのブランディング
  はじめに
  第1節 地域とデザインに関する定義
  第2節 地域ブランドの先行研究
  第3節 時空コンテクストモデルと地域ダイヤモンドモデル:地域ブランドのデザインモデル
  第4節 モデルによる事例の解釈:TOLIC(岩手県盛岡市)
  おわりに

 第7章 提言―地域リサーチモデル フェーズ別混合リサーチモデル
   ―定性・定量把握の混合による価値発現
  はじめに
  第1節 デザインプロセスに関する2つの認識
  第2節 地域デザインのプロセスモデル
  第3節 リサーチの基本的特性:定性的リサーチと定量的リサーチ
  第4節 定性的リサーチと定量的リサーチの混合による地域デザイン・リサーチ
  おわりに

 第8章 提言―地域流通モデル リアル流通維持モデル
   ―戦略提携による地域における生活の再構築
  はじめに
  第1節 地域とデザインに関する定義
  第2節 関連するモデルの分析
  第3節 リアル流通維持モデルの提言
  第4節 モデルによる事例の解釈
  おわりに

 第9章 提言―地域交通モデル まち歩きモデル
   ―複数交通手段の連携による新しい都市観光
  はじめに
  第1節 地域とデザインに関する定義:地域交通とまち歩き
  第2節 関連するモデルの分析:まち歩きと地域デザインモデル
  第3節 まち歩きモデルの提言
  第4節 モデルによる事例の解釈:大阪市営渡船と南海汐見橋線の連携可能性
  おわりに

 第10章 提言―地域観光モデル 観光まちづくりモデル
   ―コミュニティによる地域資源の価値発現
  はじめに
  第1節 地域とデザインに関する定義
  第2節 関連するモデルの分析
  第3節 観光まちづくりモデルの提言
  第4節 モデルによる事例の解釈―観光まちづくりへの取り組み
  おわりに

 第11章 提言―地域文化モデル 創造性を指向するための多文化主義モデル
   ―地域が主体なる多文化主義の展開
  はじめに
  第1節 地域とデザインに関する定義
  第2節 関連するモデルの分析
  第3節 創造的多文化主義モデルの提言
  おわりに

 第12章 提言―地域ガバナンスモデル 信頼形成のための縁起モデル
   ―持続的成長に向けた社会の再構築
  はじめに
  第1節 地域とデザインに関する定義
  第2節 関連するモデルの分析
  第3節 縁起モデルの提言
  第4節 モデルによる事例の解釈
  おわりに

 終 章 今後の地域デザインモデルの発展に向けて
  はじめに
  第1節 再確認=地域デザイン研究の基本的考え方
  第2節 地域に関する基本事項の再確認
  第3節 心理学の地域デザイン研究への活用
  おわりに

著者略歴

監:一般社団法人 地域デザイン学会
(ちいきでざいんがっかい)2012年設立。地域振興や地域再生を,コンテンツではなく,知識や文化を捉えたコンテクストの開発によって実現することを指向し,学際的,業際的な地域デザインを知行合一的に推進しようとする学会。

他編:原田 保
(はらだ たもつ)一般社団法人地域デザイン学会理事長/ソーシャルデザイナー/地域プロデューサー/現代批評家/元香川大学経済学部経営システム学科・大学院経済学研究科教授/元岡山商科大学商学部・大学院商学研究科客員教授/元多摩大学経営情報学部・大学院経営情報学研究科・ルネッサンスセンター教授

他編:三浦 俊彦
(みうら としひこ)中央大学商学部教授。

ISBN:9784762030277
出版社:学文社 (GAKUBUNSHA)
判型:A5
ページ数:244ページ
定価:3000円(本体)
発行年月日:2020年09月
発売日:2020年09月10日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KN