認知症高齢者のBPSDに向き合うケア
あるがままを受け入れるオプティマル・エイジングへの支援
編:小木曽 加奈子
内容紹介
2012年刊行の『認知症がある人をケアする-BPSDによる生活場面の困難さ』の内容を踏まえ、
認知症ケアの状況を把握するための尺度も掲載する。
さまざまな療養の場におけるBPSDに向き合うケアの力を育む1冊。
第1章では、認知症の理解として、中核症状やBPSDを紹介。
第2章では、認知症とその療法として、代表的な認知症と薬物療法と非薬物療法を説明。
第3章では、認知症高齢者の生活場面での困難さに焦点を当てて、
普段の暮らしの中での困難さのアセスメントの実際を紹介。
第4章では、認知症ケアとして、パーソン・センタード・ケア、認知症のセンター方式、
ユマニチュードのケアのあり方を紹介し、人的環境からのケアとして、認知症ケアの実践を測る尺度も掲載。
また、認知症や加齢をあるがまま受け止める・オプティマルエイジングを紹介。
第5章では、家族への支援として家族が認知症であることを受け入れる受容段階を紹介する。
第6章では、認知症高齢者を地域で支える仕組みとして成年後見人制度や認知症サポーターのみならず、
地域における活動の実際も紹介した。
【執筆者】
阿部隆春、安藤邑惠、今井七重、小木曽加奈子、小木曽若苗、佐藤八千子、樋田小百合、
祢宜佐統美、平澤泰子、山下科子、渡邊美幸
目次
第1章 認知症の理解
第1節 認知症を招く疾患
1 認知症の原因
第2節 認知症の疾患としての考え方
1 記憶の壺 / 2 脳細胞の破壊により生じる中核症状 / 3 中核症状から派生するBPSD
/ 4 中核症状とBPSDの関係 / 5 認知症の経過
第2章 認知症とその療法
第1節 代表的な認知症
1 アルツハイマー型認知症 / 2 脳血管性認知症 / 3 レビー小体型認知症
/ 4 前頭側頭型認知症
第2節 認知症の療法
1 認知機能を把握 / 2 薬物療法
第3節 さまざまな療法
1 リアリティオリエンテーション / 2 手芸 / 3 季節を感じる工夫 / 4 園芸療法
/ 5 アニマルセラピー
第3章 認知症高齢者の生活場面での困難さ
第1節 ADLに着目した困難さ
1 食事場面 / 2 移動場面 / 3 排泄場面 / 4 衣服の着脱・身だしなみ場面 / 5 整容場面
/ 6 入浴場面
第2節 BPSDに起因する困難さ
1 妄想 / 2 幻覚 / 3 夕暮れ症候群・昼夜逆転・睡眠障害 / 4 せん妄
/ 5 徘徊・多動・落ち着きのなさ / 6 食行動の異常(過食・異食) / 7 不潔行為
/ 8 抑うつ・意欲障害 / 9 仮性作業(堂同性・強迫性)
/ 10 攻撃的行動(介護への抵抗)・コミュニケーション障害
第3節 生活の中の困難さをアセスメント
1 生活全体をアセスメントする必要性
第4章 認知症ケア
第1節 認知症ケアの実践
1 認知症ケアの捉え方 / 2 パーソン・センタ―ド・ケア / 3 認知症のセンター方式
/ 4 ユマニチュード
第2節 人的環境からのケア
1 コミュニケーション / 2 認知症ケアに関する尺度
第3節 オプティマル・エイジング
1 認知症とオプティマル・エイジング
/ 2 老衰とオプティマル・エイジング(エンド・オブ・ライフケア)
第5章 家族への支援
第1節 家族の強みを把握する
1 家族の発達段階 / 2 家族の介護力
第2節 認知症を受け入れる
1 家族の受容段階 / 2 レスパイトケア
第6章 地域で支える
第1節 地域における支援体制
1 社会資源の活用 / 2 認知症サポーター / 3 子ども達の力を活かす
/ 4 地域における活動の実際
第2節 権利擁護
ISBN:9784762029813
。出版社:学文社 (GAKUBUNSHA)
。判型:B5
。ページ数:160ページ
。定価:2600円(本体)
。発行年月日:2020年03月
。発売日:2020年03月10日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JKS。