早稲田教育叢書
古典「漢文」の教材研究 36
編:堀 誠
紙版
内容紹介
古文嫌い・漢文嫌いの高校生の度合いは七割を超え、いわゆる理数の教科を押さえてトップである。
こうした教育環境の中で、古典の漢文教材がどのように採られ、学ばれているか。
また、高等学校で「国語総合」が共通必履修科目となり、古典学習が必須となる環境の中で、
どのような教材学習の可能性が見出しうるか。よりよい国語教育の観点から課題を考えていく。
【執筆者】
堀 誠、山本由紀子、宮 利政、趙 倩倩、林 教子、井上一之、樋口敦士、藤本陽子、李 軍、田鍋桂子
目次
序 章 堀 誠
第一部〔漢文の指導と教材研究〕
1 小学校における漢文指導
山本由紀子
2 自ら学ぶ「漢文」の導入―中学から高校への展開の試み―
宮 利政
3 国語教材における「鶏鳴」故事を考える―同一テーマ教材の援用をめぐって―
趙 倩倩
4 「人面桃花」という古典漢文教材の一考察―「買粉児」「霍小玉伝」との習俗的関わりから―
堀 誠
5 「漢文」授業改善の可能性―杜甫「春望」を中心として―
林 教子
6 張継「楓橋夜泊」詩の読み方―イメージ論の観点から―
井上 一之
7 韓愈「雑説」考―教材における意義を踏まえて―
樋口 敦士
第二部〔漢字・漢語の指導〕
1 漢字、漢字学習ストラテジー、漢字学習―高校生に行った調査から―
藤本 陽子
2 漢詩における畳語の擬態語を漢字・語彙指導に生かす
李 軍
3 『荘子』に典拠をもつ「井蛙」表現―故事成語の日本語化―
田鍋 桂子
おわりに