淑徳大学福祉学部研究叢書
子どもたちの逸脱・非行-第二版 26
第2版
生き方のパラダイム変化と文化的分化の視座から
著:占部 愼一
紙版
内容紹介
子どもが社会・文化的存在であることを基底に据えて、
彼らの基層における生き方の枠組みと文化的分化を論究する。
子どもたちの生き方のパラダイムと文化的分化の変容を、文化的求心性、文化的功利性、文化的遠心性に区分し、
現代の子どもの非行・逸脱との関連を比較・検討。
分析事例には筆者がかかわった事例も多く取り入れ、
文化的分化した子どもたちの文化的性向を反映する象徴的な事例を選択。多様な領域を扱った。
目次
序
第1章 子どもたちの逸脱・非行の推移
1 推移の全体状況
2 現代の逸脱・非行の特徴
第2章 逸脱・非行の基層
1 生き方のパラダイムの変化
2 文化的分化
第3章 文化的求心性を示す子どもたちの逸脱・非行
1 内化する攻撃性―自傷行為における攻撃性のメカニズム―
2 「よい子」の犯罪の特徴と予防―思春期における挫折体験が起因となった少年犯罪の臨床的考察―
第4章 文化的功利性を示す子どもたちの逸脱・非行
1 万引き―功利性と通過儀礼性の二重構造―
2 「プチ家出」―冒険性と祝祭性を求める自律的自立希求―
第5章 文化的遠心性を示す子どもたちの逸脱・非行
1 校内暴力の変容―問題行動事例の比較分析による臨床的考察―
2 いじめ―「おもしろさ」追求型のいじめ事例の臨床的考察
第6章 まとめ
1 文化的求心性を示す子どもたちの逸脱・非行の特徴
2 文化的功利性を示す子どもたちの逸脱・非行の特徴
3 文化的遠心性を示す子どもたちの逸脱・非行の特徴
資料
1 高校生の文化的分化のエスノグラフィー
2 生き方のパラダイム調査
3 生徒の文化的分化に関する現状調査