出版社を探す

「心」をめぐる知のグローバル化と自律的個人像

「心」の聖化とマネジメント

著:山田 陽子

紙版

内容紹介

現代社会において進行する「心理学化」にはどのような意味があるのか。
本書では「心のケア」や「心の教育」を文化的・道徳的現象とみなし、社会学的分析を加える。
「心」や人格をめぐる社会学理論の再構成と、「心」をめぐるコミュニケーションの参与観察などを通して、
現代社会において支配的な人間観や自己の在り方、道徳の今日的様相を解明する。

目次

第1章 「心」をめぐる知のグローバル化
 1 文化的現象としての「心のケア」 / 2 「心」をめぐる知のグローバル化―「心」言説の系譜
 / 3 「心」の商品化,「心」をめぐる知の商品化 / 4 心理学化 / 5 「心理主義化」再考

第2章 「心」をめぐる知の社会的諸機能
 1 管理 / 2 解放 / 3 解放による管理 / 4 二項対立を超えて

第3章 「人格崇拝」の展開―デュルケム,ゴフマン,ホックシールド
 1 「人格」への畏敬 / 2 「カオ」への儀礼 / 3 「心」に対する宗教的配慮

第4章 「心」の聖化
 1 「心」をめぐる知が普及する社会的土壌 / 2 「人格崇拝」から「心」の崇拝へ
 / 3 「司祭」としての心理学的知識

第5章 マジックワードとしての「心」
 1 道徳と心理学的知識の結節点としての「心」 / 2 ストレス反応としての少年犯罪

第6章 「心」をめぐるコミュニケーション
 1 心理学的知識の普及形態 / 2 「心」を可視化する技術
 / 3 感情マネジメントの結果としての「人格崇拝」
 / 4 「心」をめぐる知のグローバル化と現代の自律的個人像

著者略歴

著:山田 陽子
(やまだ ようこ)大阪大学大学院人間科学研究科・人間科学部准教授。

ISBN:9784762016301
出版社:学文社 (GAKUBUNSHA)
判型:A5
ページ数:216ページ
定価:4000円(本体)
発行年月日:2007年01月
発売日:2007年01月20日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JHB