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ヘリテージマネジメント

地域を変える文化遺産の活かし方

編著:松本 茂章
他著:中川 幾郎
他著:南 博史

紙版

内容紹介

地域の文化遺産を保存・継承し、まちづくりに活かすために、文化遺産を「経営」する力が求められている。文系・理系、有形・無形の壁を越え、総合的・現実的に取り組むための視野と知識が欠かせない。本書は、建築・アート・歴史から政策・金融・税制まで、幅広い観点から具体的に解説。日本初、「文化遺産経営」の教科書。

目次

はじめに 松本茂章

第1章 ヘリテージマネジメント新時代~「保存・継承」から「経営」へ~ 松本茂章

第2章 地域の文化遺産を活かすために
1 公共政策としてのヘリテージマネジメント 中川幾郎
2 考古学・歴史学の立場からの活かし方 南博史
3 リノベーションから考えるヘリテージの設計論 高岡伸一
4 文化遺産活用をめぐる法的整備 朝倉由希・高島知佐子・信藤勇一

第3章 歴史的建造物を地域の課題解決に活かす
1 市民主導の運動で洋館を保存・活用―旧小熊邸と東田秀美 信藤勇一
2 里山住民による元校舎の活用が健康づくりに―尾県学校と協力会 森屋雅幸
3 城郭の復元と観光振興―西尾城の整備をめぐって 松本茂章

第4章 「創造人材×古い建物」がまちを変える
1 近代遺産がアートセンターに―旧移民収容所とCAP HOUSE 松本茂章
2 木造民家を活用する創造人材たち―大阪市此花区・梅花地区のまちづくり 松本茂章

第5章 企業とヘリテージマネジメント
1 文化財の保護・活用をめぐる企業と住民の協働―京都・聴竹居を事例に 松本茂章
2 洋館が保存・継承されまちの文化拠点に―大阪・船場の青山ビル 松本茂章
3 ホテル企業が指定管理者として「お城」運営に挑戦―掛川城における指定管理料「0円」の試み 松本茂章

第6章 地域の記憶を未来に伝える
1 伝統工芸の技法伝承が伝統芸能の継承につながる―石州和紙と石州神楽 高島知佐子
2 伝統的なまちなみを活かした新たな賑わいづくり―みなみ奈良町の取組み 松本茂章
3 小泉八雲の文学に着目した観光振興―松江市のゴーストツーリズム 松本茂章

第7章 自然遺産を地域に活かす
1 博物館と観光振興―福井県立恐竜博物館の取組み 朝倉由希
2 世界農業遺産を特産品づくりと観光に活かす―掛川市東山地区の茶草場農法 松本茂章

第8章 海外の取り組みから学ぶ
1 アメリカ人を一つに結びつける国立公園システム―ヨセミテ国立公園 西村仁志
2 ギリシア・クレタ島のアグリツーリズム 石本東生
3 英国のヘリテージマネジメント 高島知佐子

第9章 文化遺産活用人材の育成と教育
1 英国と日本における大学教育の現状 高島知佐子
2 文化遺産経営をめぐる日本国内の生涯教育 松本茂章

第10章 文化遺産活用に広がる大きな可能性 松本茂章
コラム「楽器製作者のネットワークに培われたドイツの辺境地方―マルクノイキルヒェンとその周辺」

インタビュー 松本茂章
・国登録有形文化財全国所有者の会会長 寺西興一さん「古民家活用はマンションより儲かる」
・京都信用金庫個人ローン推進部調査役 水谷英一さん「金融マンはどう動くのか?―融資・基金などの資金調達について」
・日建設計ヘリテージビジネスラボ アソシエイト 西澤崇雄さん「新築よりも改修こそが面白い」
・日本芸能実演家団体協議会参与 大和滋さん「実演芸術と廃校活用の可能性」

おわりに 松本茂章
文化と地域デザイン研究所紹介 松本茂章

著者略歴

編著:松本 茂章
日本アートマネジメント学会会長、日本文化政策学会理事、文化と地域デザイン研究所代表
他著:中川 幾郎
帝塚山大学名誉教授
他著:南 博史
京都学国語大学教授

ISBN:9784761528171
出版社:学芸出版社
判型:A5
ページ数:240ページ
定価:2600円(本体)
発行年月日:2022年05月
発売日:2022年04月30日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JBCC