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あたらしい森林浴 地域とつくる!健康・人材育成プログラム

著:小野 なぎさ

紙版

内容紹介

緑を楽しみながらヘルスケアに取り組める「予防医療」や、社員の創造力や感性を高める企業向け「人材育成」のフィールドとして、これまでにない森の活用法を提案。ツアーのつくり方、運営やマネジメント、事業の継続性、地域の雇用づくりまで。森林浴事業で起業した女性フロントランナーによる、現場発信型・実践ノウハウ!

目次

1章 森林浴は今、可能性がある。
1 気分転換に森へ行く 
ヨーロッパでは森でぼーっとしていても変人扱いされない/ 手軽に味わえて嬉しい森の健康効果/ 森と健康をつなぐあたらしいアクティビティ/ 森ヨガで高めるヘルスウェルネス/ 森を走って健康に!トレイルランニングの魅力
2 目からウロコ。都会で働く人から見た森の魅力 
旅は余暇からウェルネスへ/ 訪日外国人も森へ向かう時代/ 週末は森の秘密基地で過ごす/ 住まいの空間にも森林浴を取り入れる
3 企業の健康経営を支える森林浴 
ストレスを測るのは義務である:健康経営時代の社会づくり/ 増加を続ける精神疾患による休職者/ 予防対策から健康経営へ/ 現代社会をサポートする森林浴
4 日本の森を森林浴で元気にする! 
もったいない!日本の森は、今が使い時/ もっと森に足を運ぼう。100年後の経営を考える林業/ 丸太の値段
5 人も森も社会も! 三方よしの森林浴 
森林浴ガイドで地域も自分も健康に:アクティブシニアの存在/ モノからコトへ。丸太になる前に/ 三方よしの森林浴

2章 森林浴の医学的効果
1 実証された森林浴の健康効果
森林浴を行うと身体の何が反応するか/ 森が出す健康に良い物質
2 五感が冴える! 森の刺激 
森を観る/ 森を香る/ 森に触る/ 森を聴く/ 森を浴びる
3 疲れた身体を回復させる森林浴の効果
森林浴は自律神経のバランスを整える/ 森林浴は睡眠改善効果がある:午後がオススメ
4 森と人の分かちがたい共生関係 
海より田んぼより、わざわざ森に出かける理由

3章 海外が注目する日本発祥のShinrin-yoku
1 世界に広がるShinrin-yoku:森林医学の国際シンポジウム 
各国で進むShinrin-yoku研究/ 国によって異なる森との付き合い方
2 中国:北京政府と森林療養の人材を育てる 
北京から山梨への森林浴視察/ 北京市営林緑化局との人材育成/ 中国でも深刻な心の病/ 中国ならではの森林浴プログラム/ 国を越えて地球環境を考える
3 フランス:国によって異なる森との付き合い方 
Shinrin-yokuへの関心の高まり/ “森にお辞儀をする”日本人
4 韓国:ゆりかごから墓場まで、国家が進める森のサービス 
ライフサイクルサービスのための森林福祉 / 健康促進のための山林治癒
5 ドイツ:自然を活用した自然療法「クアオルト」 
四つの自然の治療薬/ 医療保険も適用される「気候性地形療法」

4章 地域と人を元気にする! 森林浴の可能性
1 身近な森で楽しく健康になる! 
若者や親子連れを呼び寄せた「森フェス」:山口県山口市徳地/ 東京の森で新緑に浸る:東京都八王子市
2 ヘルスケアコンテンツ①:森ヨガ 
宿泊型ヨガリトリート/ 森でヨガを行うときに気をつけておくべきこと
3 ヘルスケアコンテンツ②:日本型クアオルト 
クアオルト健康ウォーキングの方法/ 地域振興コンテンツとしての日本型クアオルト/ 入念なコースづくりと健康効果/ いつでも、だれでも、1人でも:森林浴との相性
4 森林セラピー基地の挑戦 
森林セラピーの歴史/ 森林セラピーの森
5 オススメの森林セラピー基地 
石川県津幡町/ 大分県大分市1 / 山梨県山梨市/ 宮崎県日南市
6 森の近くに住む人ほど森林浴が必要なわけ 

5章 ヘルスケア事業としての森林浴
1 森と健康の場づくりに求められる視点とは? 
ヘルスケア拠点としての森林セラピー基地が持つ課題/ 森林セラピー基地の成功とは?/ 持続可能性へのヒントは、かけ合わせ?
2 森林浴の事業をつくるということ 
都会で企業の健康を支える/ 「保健農園ホテルフフ山梨」との出会い/ 地域ガイドさんとの協働/ 森林浴で地域に貢献するという難しさ
3 森林浴を仕事にしてみるとき 
地元住民のための森林浴/ 観光客のための森林浴/ 企業のための森林浴
4 企業の健康を支える森林浴の可能性 
メンタルヘルス研修を森で行う!/ 会社を離れるオフサイト研修の魅力/ 健康な身体と心の価値
5 危機迫る健康保険組合の挑戦 
心の病の増加で膨れ上がる傷病手当金/ 健保組合による森林セラピーを活用した「健康教室」/ 医療費削減に期待される森林浴
6 森を健康にする山側のスモールビジネス構想 
山主さん、その森もったいないですよ!/ いつもの森でだれかを連れて歩いてみる/ 森のビジョンはバックキャスト思考で描く

6章 人を成長させる森林浴
1 来るべきAI時代に森林浴が有効か? 
森が気づかせてくれた、人工知能時代に求められる人材/ 暮らしを革新し続けるAI/ それでも人と人が必要とするコミュニケーション
2 現代人が忘れてしまった「感性」とは? 
これからの人材育成と「感性」/ 唯一無二な個性をかたちづくるもの
3 柔軟な発想と判断力を取り戻す 
感性を育てる森の役割/ 自分の基準に気づき、広げる
4 TIME FORESTという森林浴の始め方 
森が教えてくれること/ TIME FORESTメソッド
5 研修事例:森林浴だからできる人材育成 
個性や能力を最大限発揮するための“ストレッチ”/ ①原体験に触れ感性を養う:ライオン㈱/ ②職場から離れ感覚・感性を養う:富士通グループ/ ③身体感覚からセルフイメージを超える:エール㈱
6 TIME FOREST×組織開発 
人材育成プログラムを森で行う際の工夫
7 地域とともにつくり上げるプログラム 
福岡県篠栗町:住民とともに企業を受け入れる/ 山梨県山梨市:就職活動中の学生と森を歩く/ 山梨県小菅村①:企業の森でつながる/ 山梨県小菅村②:木こりから学ぶ企業研修
おわりに

著者略歴

著:小野 なぎさ
一般社団法人森と未来代表理事。1983年東京都調布市出身。2006年東京農業大学地域環境科学部森林総合科学科卒業。卒業後は企業のメンタルヘルス対策を支援する会社へ入社し森林を活用した研修を開発、認定産業カウンセラー・森林セラピストの資格を取得。2010年からは都内心療内科に勤務し、カウンセラーとして勤めながら企業研修や地域の支援を行う。2011年 株式会社グリーンドックに所属し「保健農園ホテルフフ山梨」のプロジェクトマネージャーとしてホテルの立ち上げ担当兼森林セラピストとして活動。2015年一般社団法人森と未来を設立し、現職。2019年より林野庁林政審議会委員に就任。共著書に『森ではたらく!27人の27の仕事』(学芸出版社、2014)。

ISBN:9784761527105
出版社:学芸出版社
判型:4-6
ページ数:220ページ
定価:2100円(本体)
発行年月日:2019年07月
発売日:2019年07月16日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:VFD
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:MBN