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地方都市を公共空間から再生する

日常のにぎわいをうむデザインとマネジメント

著:柴田 久

紙版

内容紹介

公園の環境悪化、小学校の廃校跡地、中心市街地からの百貨店撤退、車中心の道路空間等、地方都市が直面する公共空間・施設再生の処方箋。多くの現場で自治体・市民と協働してきた著者は、日常的に住民が集い活動できる場の創出こそが経済的な好循環にもつながると唱え、その手法を実例で詳述。行政職員・コンサルタント必携

目次

第1章 今、地方都市に必要な“にぎわい”とは何か
1 地方都市活性化の本質
2 まちとの日常的関係をデザインする
3 市民との日常的関係をデザインする

第2章 まちとの結びつきを取り戻した、福岡市・警固公園再生プロジェクト
1 オープンスペースの可能性
2 利用者の行動を見据えたデザイン
3 再整備プロジェクトの評価―利用者行動の変化

第3章 地方都市の日常的課題に挑む、公共空間の利活用
1 生き残りをかけた活性化拠点の再整備
2 過疎化問題と小学校の跡地利用──福岡県朝倉郡東峰村
3 大手百貨店撤退後の市街地再生──大分県佐伯市
4 歩行者中心の道路空間整備──大分県国道197号線「昭和通り」

第4章 地方都市のブランドを支える日常の美しさのつくり方
1 世界遺産登録が地方都市におよぼす功罪
2 日常の美しさをうむ公共施設の設計と施工
3 世界遺産登録につながる「普通」の道づくり──長崎県小値賀町
4 日常の風景を守る仕組みづくり──長崎県の取り組み
5 あるものを活かしたブランドづくり
6 活性化に向けた社会実験の心得──大分県津久見市

第5章 アメリカ地方都市の公共空間デザイン・マネジメント
1 アメリカの先進性と留意点
2 車中心から人のための道路整備へ──サンフランシスコ・オクテイヴィア並木通り再整備
3 市民が使いこなすパブリックスペース

第6章 地方都市の日常を支える市民参加と合意形成
1 公共空間整備に不可欠な合意形成力
2 合意形成プロセスの要点
3 ワークショップの心得
4 ワークショップにまつわる二つの疑念
5 合意形成の極意
6 コミュニティ・デザインと空間デザイン

著者略歴

著:柴田 久
1970年福岡県生まれ。福岡大学工学部社会デザイン工学科教授。博士(工学)。2001年東京工業大学大学院情報理工学研究科情報環境学専攻博士課程修了。専門は景観設計、公共施設のデザイン、まちづくり。カリフォルニア大学バークレイ校客員研究員等を務め、南米コロンビアの海外プロジェクトや九州を中心に四国、東北を含む約50の公共空間整備、地域活性化に向けた事業、計画、デザインの実践に従事。主な受賞に2014年度、2011年度グッドデザイン賞、土木学会デザイン賞2014最優秀賞、 2010年度、2008年度キッズデザイン賞、2014年度福岡市都市景観大賞など。著書に『環境と都市のデザイン-表層を超える試み・参加と景観の交点から』『土木と景観-風景のためのデザインとマネジメント』(ともに学芸出版社、共著)など。

ISBN:9784761526603
出版社:学芸出版社
判型:A5
ページ数:236ページ
定価:2600円(本体)
発行年月日:2017年11月
発売日:2017年11月22日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:TQS