テキスト文化遺産防災学
著:立命館大学「テキスト文化遺産防災学」刊行委員会
内容紹介
文化遺産防災学とは、かけがえのない文化遺産を、自然災害や獣害、放火などの人為災害から防御し、後世に継承していくために何ができるのかを問う学問である。歴史的な検証や工学的アプローチ、防災計画・デザインから、市民を巻き込んだ減災まちづくりまで、多岐にわたる分野の専門家による最先端の情報がつまった入門書。
目次
災害を歴史的にとらえる
01 「可燃性の海」に漂う文化遺産:未来へ受け継ぐプロジェクト「明日の京都」の試み(土岐憲三)
02 歴史災害の復原からみる減災の知恵:火災と水害をもとにした抽出と応用(吉越昭久)
03 平安京の洪水と旱魃:歴史文献と統計によるアプローチ(片平博文
減災に貢献する技術
04 歴史的町並みをつくる伝統的建築:意匠に表れる防災・減災の工夫(山崎正史)
05 文化遺産を守る土木技術:生活・文化を支えるインフラストラクチャー(伊津野和行・深川良一・里深好文)
06 伝統構法建築の耐震工学:基本的理解と京町家実大実験(鈴木祥之)
07 防災に活用される情報通信技術:文化遺産防災と情報(川合 誠)
防災・減災は市民が主役
08 災害体験を教訓に変える:ゲーミングによる「気づき」と「共有」の防災学習(鐘ヶ江秀彦・豊田祐輔)
09 観光都市の避難と移動:京都市東山区のアンケート調査をもとにして(塚口博司・小川圭一)
10 市民ワークショップで進める防災まちづくり:地域特性を活かした実効性のある計画づくり(大窪健之)
減災のための計画とデザイン
11 災害時交通マネジメントの効果:文化遺産防災と交通計画(塚口博司・小川圭一・安 隆浩)
12 文化遺産防災のプラットフォームを整備する:GISを活用した今後の可能性について(矢野桂司)
13 多様な課題を一度に解決するデザインの力:防災から始まる都市デザインの可能性(武田史朗・山田悟史)
14 重伝建地区の防災と復興:伝統的木造・近代建築をめぐる法律・制度(益田兼房)
15 未来への継承に必要なこと:獣害軽減・修復経済負担を考える(谷口仁士)
ISBN:9784761525491
。出版社:学芸出版社
。判型:A5
。ページ数:256ページ
。定価:2400円(本体)
。発行年月日:2013年03月
。発売日:2013年03月31日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JBCC。