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かんもくの声

著:入江 紗代

紙版

内容紹介

孤独な私は、誰かに「あなたは孤独ではない」と語りかけたかった。話せないことで傷ついた自分を、責めないで、否定しないで、嫌わないで、と。それは、私自身の願望でもあったし、苦しい中、多くの言葉や出会いに救われてきた気持ちのあらわれでもあった。(あとがきより)

場面緘黙症(ばめんかんもくしょう)……家では普通に話せるが、園や学校、職場など特定の場面において話せなくなくなってしまう不安症状

目次

第1章 場面緘黙と出会う
1 大半は正体を知らないで過ごしてきた 
2 秘密と演技 
3 場面緘黙は見えにくい 
4 「話すこと」は 「離すこと」 
5 場面緘黙という身体 
6 場面緘黙という愛憎 
7 場面緘黙グレーゾーン 
8 場面緘黙は日常である

第2章 場面緘黙の日々
1 周りとの違和感 
2 学校生活の困難 
3 小さな誤解と孤独 
4 家での自分 
5 話せた記憶 
6 輪=話=和に入れない 
7 密室に閉じ込められる 
8 恋愛妄想に生きる 

第3章 場面緘黙の爆発
1 進路、大学への希望 
2 ひとり暮らし 
3 通過儀礼としての爆発 
4 地獄の地を這う 
5 よりどころを求めて 
6 青春を取り戻す 
7 恋愛と性と共依存 
8 27歳 終わりと始まり 

第4章 場面緘黙のあとに
1 友達との距離感 
2 支配する・される 
3 会話と対話 
4 場面緘黙とコミュニケーション 
5 後遺症と二次症状 
6 自己否定と依存 
7 好きなことと現実逃避 
8 未知への恐怖と脱皮

第5章 場面緘黙と生きる
1 場面緘黙が治るとは? 
2 かんもくの声 
3 場面緘黙の当事者活動 
4 場面緘黙とウェブ・SNS
5 場面緘黙とメディウム
6 社会での居場所 
7 場面緘黙の存在意義 
8 場面緘黙と生きる 

著者略歴

著:入江 紗代
1984年岐阜県生まれ。早稲田大学第二文学部表現・芸術系専修卒。2014年より「かんもくの声」として、場面緘黙経験者による発信・活動を行っている。かんもくの会、かんもくネット、日本場面緘黙研究会。かんもくフォーラム実行委員。

ISBN:9784761408138
出版社:学苑社
判型:4-6
ページ数:292ページ
定価:1600円(本体)
発行年月日:2020年02月
発売日:2020年02月10日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:VF