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現代の「女人禁制」

性差別の根源を探る

編:「大峰山女人禁制」の開放を求める会

紙版

内容紹介

女人禁制の思想とは何か。大峰山の女人禁制開放に取り組む市民グループが、仏教、キリスト教、ユダヤ教、イスラム教、儒教という宗教の分野から、アイヌ、沖縄、天皇制などのアプローチなどで15人の著者が取り組んだ注目の書

目次

目次
 「総論」
「女人禁制」の思想  源 淳子
 「宗教編」
「女人禁制」と奥駈道  森永 雅世
ユダヤ教と「女人禁制」  江口 みりあむ
「女」はどのように排除されるのか―キリスト教の「女人禁制」  山下 明子
なぜ女が人柱にされるのか―イスラームと「女人禁制」  山下 明子
仏教と「女人禁制」―ジェンダーバッシングのなかで  源 淳子
ネパールにおける穢れ意識と女性の隔離  三輪 敦子
朝鮮時代の女性の活動に対する禁制と女性の対応  鄭 智泳(訳・川瀬俊治)

 「文化編」
オナリ信仰と男性原理の発生―沖縄の古層文化と女性-薩摩侵略以降の変容  安里 英子
女はあかん、聖地がけがれる!? ~土俵の女人禁制~  畑 三千代
出産にまつわる「穢れ」観と女性排除の慣習  松村 徳子
天皇制と「女人禁制」  源 淳子
ホームページにみるジェンダーバッシングと「女人禁制」  大野 京子・垣渕 幸子・松村 徳子

 「マイノリティー編」
公娼制度と戦時性暴力に見る女性支配の歴史  方 清子
ハンセン病の近代史にみる排除と禁制   宮前 千雅子
部落問題・部落解放運動から考える「排除」と「差別」  熊本 理抄
アイヌ問題と「女人禁制」  多原 良子
既存の枠組みを越えてつながる道を求めて―セクシュアル・マイノリティと「女人禁制」  土肥 いつき 

 参考文献

 コラム
「女人禁制」とミソジニー(源 淳子)
淡路島・石上神社―「女人禁制」をかたくなに(源 淳子)
「大峰山」に散骨を(垣渕 幸子)

 「資料編」
1.「大峰山女人禁制」に関するアンケートについて  畑 三千代、森永 雅世
2.奈良県会議員、国会議員へのアンケートから見えてきたこと  藤原 智代、松村 徳子、森永 雅世
「大峰山女人禁制」の開放を求める会 活動経過報告(2003年11月~2011年3月現在)

著者略歴

編:「大峰山女人禁制」の開放を求める会
2003年12月、「女人禁制」を保っている奈良県の「大峰山」(山上ヶ岳)を含む領域が世界文化遺産登録されるという問題を契機に発足した。「大峰山」が女性に開放されるまで運動を続けるつもりである。今回の出版には大野京子、垣渕幸子、畑三千代、藤原智代、松村徳子、源淳子、森永雅世の7人の世話人が担当した。

ISBN:9784759267402
出版社:解放出版社
判型:A5
ページ数:278ページ
定価:2400円(本体)
発行年月日:2011年03月
発売日:2011年03月22日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JBS