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日本の虐待・自殺対策はなぜ時代遅れなのか

子どもや若者の悲劇を減らすための米国式処方箋

著:吉川 史絵

紙版

内容紹介

ンタルケア先進国アメリカで行われている各種セラピーや対応策を具体的に示し日本での活用方法をアドバイスする!

●どのような内容の本なのか?
虐待・自殺・不登校などの問題に対して、カリフォルニア州で実際に行われている対策を紹介している本です。読めば、アメリカでは、社会として、どのように子供の命を守っているかが具体的にわかります。虐待とは? 自殺願望ある人への声がけはどうする? いじめはどう対処する? という身近に起こりやすい問題への対処法から、昨今の児童虐待・不登校・自殺という日本でも早急に取り組まなければならない問題対策へ、指針のひとつとなる情報まで詳しく解説しています。(著者・吉川史絵)

●どんな人に読んでほしいのか?
学校の児童が虐待にあっているかもしれない、自分の子供が不登校になった、知り合いが自殺願望で苦しんでいる…そんな時の「じゃあ、どうしたら良い?」という具体的な対応を知りたい人にぜひ読んでいただきたいです。教師・児童相談所・医師・心理士といった、子供や人に関わる仕事を持つ職業の人をはじめ、子供を持つ親はこうした問題に直面することが多々あります。間違った対応により尊い命を失わないために、子供・人に日常的にかかわる人が絶対に知らねばならない情報しかのせていません。(同)

目次

まえがき
 
第1章 虐待にどう立ち向かうか 
・子供に接する職業に介入の権限と専門的な知識を与えるべき 
・アメリカでの取り組み
― 子供の虐待がその後の人生にどう影響するかが判明した 
・米国では絶対に通報しなくてはならない 
・子供に傷が残れば「虐待」となる 
・性的虐待で通報義務があるケース 
・見過ごされがちだがネグレクトも危険 
・虐待とDVは同時に起こっている場合が多い 
・虐待防止策はリスク要因を減らし、保護要因を促進すること 
・虐待被害者への心理支援にアートセラピーとプレイセラピーを 
・オンライン遠隔学習時の虐待対策 
〔コラム〕カリフォルニア州ではどのように心理支援を行っているか 

第2章 自殺・他殺にどう対処したらよいか 
・日本に必要なのは介入に関する専門知識 
・自殺に関する「よくある勘違い」と危険信号 
・危険信号を見つけた場合の米国での対処法 
・他殺願望を吐露された場合の対処法 
・アメリカの心理士としての自殺願望への対処法 
・米国で積極的介入がされるきっかけになった二つの事例 
〔コラム〕心理支援はどのような手順で行われるか 

第3章 不登校にどう対処すべきか 
・米国では不登校は引きこもりの初期段階と捉えられる 
・不登校や引きこもりへの日本での対応はうまくいっていない 
・米国では高校生が不登校だと、ネグレクトとして通報されてしまう可能性も
・日本の不登校はほとんど学校と家庭に要因がある 
・ルールを破れば罰を与えられる。中高生では評定にも影響する 
・問題行動が直らなければ心理士に依頼 
・様々な事情でホームスクーリングを選ぶ子が増えている 
・コロナ禍でさらに広がるホームスクーリング 
・日本でも学校と教師の役割を明確にすべき 
・カリフォルニア州では生徒を登校させる義務がある 
・教育法に基づき、不登校には4段階の介入 
・不登校防止プログラムが若者の非行と犯罪を減少させている 
・「不登校=引きこもりの前段階」と捉え、専門家も入れて解決すべき 

エピローグ︱アメリカで心理士として働く私が思うこと 
謝辞 

著者略歴

著:吉川 史絵
1982年、埼玉生まれ。ロサンゼルス在住。明治大学文学部卒、ぺパーダイン大学大学院臨床心理学専攻結婚・家族心理セラピー修士課程修了。カリフォルニア州公認結婚・家族心理セラピスト。現地私立中高一貫校のスクールカウンセラーを経て、カリフォルニア州政府犯罪被害者支援プログラム認定の犯罪被害者専門の心理支援エージェンシーに勤務。現在はアメリカ合衆国の3大健康保険システムの一つである健康維持機構カイザーパーマネンテと業務提携にあるクリニックで病院と連携し、クライアントへ心理療法を行っている。

ISBN:9784758970242
出版社:開拓社
判型:4-6
ページ数:280ページ
定価:1800円(本体)
発行年月日:2022年02月
発売日:2022年02月22日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JKS