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研究叢書 515

複合助詞の研究

著:藤田 保幸

紙版

内容紹介

本書は、複合助詞を中心に研究を進めて来た著者の複合辞研究を集成するものである。共時論的な見方で複合辞を考察するという新たな立場、個々の複合辞の記述に立脚した著者独自の考え方が本書では一貫されている。複合辞研究に、新段階を画する一書と言えよう。

目次

序 言
第1章 総論
 1.はじめに―複合辞研究の立場―
 2.複合辞が複合辞であるための共時的条件―動詞句由来の複合辞を中心に―
 3.引用形式の複合辞への転成について
 4.複合辞の連体形式について
 第1章・参考文献
第2章 各論(一)――複合助詞表現の諸相
 1.「~ごとに」~雨がふるごとに、暖かくなる~
 2.「~拍子に」~転んだ拍子に、腰を打った~
 3.「~として」~誠は、長年研究所に貢献したとして、表彰された など~
4.「~とあって」~今日は十日戎とあって、たくさんの人が出ている~
 5.「~にしても」~常識がないにしても、ほどがある など~
 6.「~(よ)うと/(よ)うが」~誰が来ようと、会うわけにいかない~
 7.「~ものなら」~そのようなことを口にしようものなら、ただではすまないぞ など~
 8.「~となると」~直下型地震が起こったとなると、その被害は計り知れない~
 9.「~わりに」~ここの蕎麦は、高いわりにさほど美味くない   ~
 10.「~はおろか」~パソコンはおろかスマホさえ使ったことがない~
 11.「~からして」~ものの言い方からして、気にくわない など~
 12.「~に至っては」~大根も白菜も値上がったし、ほうれん草に至っては通常の倍の値段だ~
13.「~に限って」~うちの子に限って、そんなことをするはずはない など~
14.「~に限らず」~オランダ語は、オランダに限らずベルギーの北部でも話されている~
 15.「~について」「~につき」~会議中につき、静粛に願います など~
16.「~に比べて」~菜穂子は、弘実に比べて背が高い~
 17.「~に伴って」~医学の進歩に伴って、難病の治療に光明が見えてきた~
 第2章・参考文献
第3章 各論(二)――複合助詞に隣接する形式の研究
 1.「形式名詞」再考―佐久間鼎「吸着語」の再検討を通して―
 2.接続助詞的に用いられる「~あげく(に)」について―単一転成辞形式の一事例研究―
 第3章・参考文献
付 章 慣用句の研究
 1.「折り紙をつける」という言い方をめぐって
 2.「名詞慣用句」について
 付章・参考文献
あとがき
索引(語句索引・事項索引)

ISBN:9784757609181
出版社:和泉書院
判型:A5
ページ数:610ページ
定価:13000円(本体)
発行年月日:2019年09月
発売日:2019年10月21日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:CJBG
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:CFK
国際分類コード【Thema(シーマ)】 3:CBG
国際分類コード【Thema(シーマ)】 4:2GJ