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賢い組織は「みんな」で決める

著:キャス・サンスティーン
著:リード・ヘイスティ
訳:田総 恵子

紙版

内容紹介

行動科学、集合知、マーケット理論、コンピュータ・サイエンスなど、最新の科学の発展は、人間の不合理な部分、無意識の部分を考慮したうえでの、直観に反する賢い意思決定のあり方を開発してきた。そうした知見を踏まえ、本書は、組織において人びとがより賢く決定するための条件を、ひいてはより賢い組織になるための方法を説く。

著者は、人びとを強制することなくゆるやかにある方向に動機付けるという「ナッジ」理論を説いて、行動経済学ブームに火をつけた憲法学者キャス・サンスティーンと、集団における意思決定を専門とする心理学者リード・ヘイスティ。

心理学、行動科学の豊富な事例に富み、読みやすく面白く、軽さと深さを兼ね備えており、チーム・組織で働く人、とくにリーダーとして組織をまとめる立場の人にとって目から鱗の内容になっている。

目次

はじめに 集団思考を超えて

Part 1 集団はなぜ失敗するのか
 Chapter 1 高邁な理想が大失敗に
 Chapter 2 増幅される間違い
 Chapter 3 付和雷同――カスケード効果
 Chapter 4 集団は極に走る
 Chapter 5 情報のシェアの落とし穴

Part 2 どうすれば集団は成功するのか?
 Chapter 6 失敗を減らすための八つの方法
 Chapter 7 改善のための二つのフレームワーク――識別と選択
 Chapter 8 群衆は賢いか
 Chapter 9 専門家の正しい使い方
 Chapter 10 トーナメント方式の活用法
 Chapter 11 予測市場を活かす
 Chapter 12 みんなに聞いてみる
 Chapter 13 ボールは一つ

おわりに 未来は明るい!
あとがき

訳者あとがき

参考文献

著者略歴

著:キャス・サンスティーン
キャス・サンスティーン (Cass R. Sunstein)
1954年生まれ。法学者、ハーバード大学ロースクール教授。専門は憲法、行政法、環境法。オバマ政権第1期では、 米国大統領府の情報・規制問題室長を務めた。邦訳に『インターネットは民主主義の敵か』(毎日新聞社、2003)、『実践 行動経済学』(共著、日経BP社、2009)、 『熟議が壊れるとき』(勁草書房、2012年)、『恐怖の法則』(勁草書房、2015)など。
著:リード・ヘイスティ
リード・ヘイスティ (Reid Hastie)
心理学者、シカゴ大学ビジネススクール教授。専門は、行動心理学、集団における意思決定論。著書に、Rational Choice in an Uncertain World(『不確実な世界のおける合理的選択』) など。


訳:田総 恵子
翻訳家。十文字女子大学教授。主な訳書に『フリードリヒ・ハイエク』(春秋社、2012)、『自由と市場の経済学』(春秋社、2013)など。

ISBN:9784757123557
出版社:NTT出版
判型:4-6
ページ数:263,22ページ
定価:1800円(本体)
発行年月日:2016年09月
発売日:2016年09月08日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JB