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材料学シリーズ

材料設計計算工学 計算組織学編

増補新版

フェーズフィールド法による組織形成解析

著:小山 敏幸

紙版

内容紹介

2011年7月「材料設計計算工学 計算組織学編」刊行から約8年が過ぎた.この間のマテリアルズ・インフォマティクスの台頭を踏まえ,本増補新版では第8章に計算組織学と機械学習の関連性に関する節を追加,さらに付録にはPythonを用いたプログラムの解説,あるいはハイエントロピー合金が世界的に注目されるなか多成分系の拡散に関する理論なども加え充実した増補となっている.姉妹書「材料設計計算工学 計算熱力学編 増補新版」とともに計算による実用材料設計への道を示す.

目次

目 次

第1章 フェーズフィールド法
秩序変数について/全自由エネルギーの定式化/発展方程式/保存場と非保存場の発展方程式の物理的意味

第2章 多変数系の熱力学
熱力学関係式/変数の拡張/一般的な多変数系への熱力学の拡張

第3章 不均一場における自由エネルギー(1) ―勾配エネルギー―
濃度勾配エネルギー/平衡プロファイル形状と勾配エネルギー係数について/まとめ

第4章 不均一場における自由エネルギー(2) ―弾性歪エネルギー―
弾性歪エネルギーの定式化/エシェルビーサイクル/スピノーダル分解理論における弾性歪エネルギー/ハチャトリアンの弾性歪エネルギー評価/まとめ

第5章 エネルギー論と速度論の関係
拡散方程式と熱力学/非線形拡散方程式(カーン-ヒリアードの非線形拡散方程式)/まとめ

第6章 拡散相分離のシミュレーション
A-B二元系におけるα相の相分離の計算/Fe-Cr二元系におけるα(bcc)相の相分離の計算/まとめ

第7章 変位型変態のシミュレーション
計算手法/計算結果/まとめ

第8章 おわりに
組織形成のモデル化法としてのフェーズフィールド法/材料特性を最適化する組織形態の探索法としてのフェーズフィールド法/フェーズフィールド法とマルチスケールシミュレーション/計算組織学とデータサイエンスの連携/まとめ

付録A1 汎関数微分について
付録A2 エシェルビーサイクルについての詳細説明
付録A3 ランジュバン方程式からフィックの第一法則へ
付録A4 式(7-9)の導出
付録A5 多成分系における拡散理論
付録A6 データ同化と材料工学
付録A7 Javaによる非常に簡単な科学技術プログラミング
付録A8 Pythonによるフェーズフィールドシミュレーション

ISBN:9784753659401
出版社:内田老鶴圃
判型:A5
ページ数:188ページ
定価:3200円(本体)
発行年月日:2019年12月
発売日:2019年12月27日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:TBC