アフリカを歩く
フィールドノートの余白に
編著:加納 隆至
編著:黒田 末寿
編著:橋本 千絵
内容紹介
思考の現場=フィールドワーク入門
霊長類研究で世界に名を馳せた京大グループのフィールドワークの素顔。「調査する眼差し」への自己省察を抱きつつ、現地の人びとと「共に歩く」苦難と悦び。
〔調査現地アフリカとの関わり〕
今日のアフリカは、内戦や政治腐敗、エイズといった荒廃したイメージで塗りつぶされていますが、実は人類発生の地です。本来なら「聖地」とでも考えられてよいのですが、このイメージの落差は、人間の将来を暗示させられます。本書は、今日のアフリカを知ることの重要さも伝えています。
目次
はじめに
ピグミーチンパンジーを求めて
フィールドワーク
クモザルの暮らす森---南米のフィールドから
初めてのフィールドワーク
フィールドワークの苦しさと楽しさ
森の足跡---ワンバのトラッカーたち
サヘルの動物たち---調査小屋を取り巻く生態系
旅の記録
ザイールの奥地ワンバ村の食物
ウーラマ紀行
コンゴ森林のサファリ
アフリカの原野で暮らした日々
村の生活
ヤシ酒の森の人とサル
多雨林に住む人びとの罠猟と観察学習
アリマシのアサリ(蜂蜜)取り
ヨロカムおじいさんの七〇年---ウガンダの森と村の生活
運ぶ人たち---イエレ村・エフェンジョルンブ集落の一日
ザイールの川漁---母なる川が産出する魚を糧にする人たち
餞舌な獣たち---狩猟採集民アカの動物食回避
ビーリャの森
ビーリャ研究---事始めの頃
コンゴ盆地の熱帯多雨林の動物たち---湿原での観察を中心に
ビーリャの音声コミュニケーション--- 電話会話との対極
「たてまえ」と「ほんね」を使い分けるビーリャ
豆の巨木ボンボンゴとビーリャ
日 蝕---コンゴの森の女たち
編集後記