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若夏の独奏(ソロ)

南の海で魂のさざ波に耳澄ませて

著:八重 洋一郎

紙版

内容紹介

〈沖縄・石垣の詩人が語る辺境の生き方〉
山之口貘賞、小野十三郎賞受賞詩人が石垣の海から贈る36のエッセイ。しのびやかにつづられた常世への遥かな慕情。
・・・本文より・・・
祖母は枕元に集まった自分の子供、つまり父や伯母達やその他の親戚に向かって、タルタルカイヤノーデドゥアンキャ(だれだれには何と言えばいいか)などとしきりにせかす。
祖母は自らの死に際してこの世への遺言ではなく、あの世への伝言を積極的に引き受けているのである。  (「夜中の焼香」より)

目次

さざ波・白片・瓦下飲酒・やわらかい論理・合図・夢殿・月・ホンモノ?・百歳・言遣り・カンムリワシ・二〇〇〇年問題・群青彩色・千年の孤独・祈り、超モダーン・十七歳・黒檀・七秒・水天一碧・美しくて切ないもの・サシバ、人工衛星・思いちがい・二十一世紀の楽しみ・カーブヤー・親不孝・空中撮影・三楽・化学システム工学・鯨、または感傷・カンカン日照り・夜中の焼香・思考停止・アーベル賞・雨の古都・黄色い軍艦・物語の始まり・あとがき

著者略歴

著:八重 洋一郎
1942年生まれ。石垣市出身。本名、糸数用一。東京都立大学哲学科卒業。詩人、数学専門塾「南鷲館」経営のかたわら、詩誌「碧天」を発行している。
詩集に『素描』(1972年) 『孛彗(はいすい)』(1984年) 『青雲母』(1990年) 『夕方村』(2001年)が、エッセイ集に『記憶とさざ波』(1976年)がある。『孛彗(はいすい)』で第9回山之口貘賞を、『夕方村』で第3回小野十三郎賞を受賞した。

ISBN:9784753101825
出版社:以文社
判型:4-6
ページ数:160ページ
定価:1600円(本体)
発行年月日:2004年11月
発売日:2004年11月10日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DNL
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:DS
国際分類コード【Thema(シーマ)】 3:1FPJ