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亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズ Ⅳ-1

野生のごちそう

手つかずの食材を探す旅

著:ジーナ・レイ・ラ・サーヴァ
訳:棚橋 志行

紙版

内容紹介

人にとっての〝おいしさ〟は、野生にとっての不幸なのか

歴史、神話、地理学……深い学識を備えた環境人類学者が、世界各地で食用にされている野生動物をめぐる旅に出た。
アフリカの密林に横行する野生肉の違法取引を追い、世界的に有名なレストラン「NOMA」で蟻を食べ、愛する人とスウェーデンの森でヘラジカを屠る——。


文明の恩恵に浴しながら天然の獣肉を過剰に追い求めた結果、私たちが得たもの、失ったものとは……。
グルメの行き着く先を体当たりで探求する、思索に満ちた冒険ノンフィクション。

——「美食」の先にあるものとは何か?


《本書に登場する野生の食材や料理》
▶ ヘラジカ肉バーガー
▶ NOMAのフルコース
▶ 墓地で採るニンニク
▶ 猪
▶ ロブスター
▶ 牡蠣
▶ ハチミツ
▶ アオウミガメのスープ
▶ 羚羊(カモシカ)
▶ センザンコウ
▶ オオトカゲ
▶ ナイルワニ
▶ バイソン
▶ バッファロー
▶ 山羊
▶ ヤマアラシ
▶ 毛虫のソテー
▶ 駝鳥
▶ エルク
▶ アンズタケ
▶ アナツバメの巣のスープ……他多数。

目次

■ プロローグ 傷心のヘラジカ

第1部 記憶と忘却
 1 香草(ハーブ)と蟻………デンマーク
 2 大型動物の肉、キノコと天然ハチミツ添え………ポーランド
 3 魚、ひれ、殻、はさみ………アメリカ合衆国
 4 直火焼きした野鳥肉のサルミ………アメリカ合衆国

第2部 欲望の対象
 5 森の狩猟肉、根菜添え………コンゴ民主共和国
 6 羚羊(アンテロープ)の肉、トマトとスパイス煮込み………コンゴ民主共和国
 7 野生動物の燻製肉と偽キャビア………フランス

第3部 祝宴と飢餓の季節
 8 ヘラジカ肉のアンズタケ添えクリームソースがけ………スウェーデン
 9 燕の巣と花………ボルネオ
10  野草………ポーランド

■ 謝辞
■ 訳者あとがき

著者略歴

著:ジーナ・レイ・ラ・サーヴァ
米国ニューメキシコ州生まれ。地理学者、環境人類学者。イェール大学林学・環境学大学院で環境科学修士号、ケンブリッジ大学で哲学修士号を取得。イェール大学大学院林学・環境学科最高の論文に贈られるウィリアム・R・バーチ賞を受賞。
環境、食、神話、歴史、地理、化学、人類学、社会、経済、伝統など広範な博学的探求心が身上。インドネシアで津波を研究し、帆船で太平洋を横断し、バラクーダの群れとのスキューバダイビングに身を投じる活動的な冒険家でもある。現在、環境科学と哲学をテーマとした独創的な学術研究とフィールドワークに取り組む。国立科学財団の大学院研究フェロー。ニューヨーク市在住。
訳:棚橋 志行
1960年三重県生まれ。東京外国語大学英米語学科卒。出版社勤務を経て英米語翻訳家に。
バラク・オバマ『合衆国再生 大いなる希望を抱いて』、キース・リチャーズ『ライフ キース・リチャーズ自伝』、ジェフ・パッサン『豪腕 使い捨てされる15億ドルの商品』、ジェイソン・スタンリー『ファシズムはどこからやってくるか』、マシュー・ポリー『ブルース・リー伝』、エレイン・シャノン『クリミナル・イノベーション 天才プログラマーが築いた新時代の犯罪帝国』他、訳書多数。

ISBN:9784750516967
出版社:亜紀書房
判型:4-6
ページ数:376ページ
定価:2200円(本体)
発行年月日:2021年05月
発売日:2021年05月27日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JBCC