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[テロ対策]入門

遍在する危機への対処法

編著:テロ対策を考える会
監:宮坂 直史
他著:片山 善雄

紙版

内容紹介

9.11事件以降、加速する国際テロの流れに日本はどう対処すべきか。長年にわたりテロの変遷を追い続けてきた専門家グループが、現代テロリズムの背景と構造を明らかにし、研究の成果とエッセンスを公開! 英米2カ国の取り組みをベースに最新の知見を盛り込み、日本がとるべき対策モデルを提示する。

目次

第1部 テロリズムの性質

第1章 テロリズムの本質
 1. テロリズムの中核概念と一般的傾向
 2. 9.11事件の犯人のねらいは?
 3. テロリズムと戦争
 4. 大規模テロの出現とテロリズムの本質
 5. テロリズムへの対応
第2章 テロリズムの変遷とネットワーク構造
 1. テロリズムの変遷
 2. イスラムテロリスト・ネットワークの形成および構造
第3章 テロリズムとマスコミ報道・メディア
 1. 政治的コミュニケーションとしてのテロ
 2. メディアを利用するテロリスト
 3. マスコミのテロ報道とその効果・影響
 4. テロリストのインターネット利用
 5. リスク・コミュニケーションの必要性

第2部 テロリズムへの対応

第4章 テロ対策としての法執行活動
 1. 国内刑事法上の犯罪としてのテロ
 2. 未然防止としての法執行活動
 3. 法執行活動の強化
 4. 国際協力
 5. テロ対策を強化すべき2つの理由
第5章 テロ対策と情報
 1. 情報の収集分析と開示
 2. テロ対策の変化——国家から組織へ、さらに個人へ
 3. 国際的な情報共有
 4. 情報の失敗と見直し
 5. 国民への情報提供
 6. 日本における情報機能の強化論
 7. 情報活動の民主的統制
第6章 テロ資金とその規制
 1. テロリストの資金獲得、運用手法
 2. テロリズム資金規制
 3. 日本のテロ資金規制
 4. 資金規制の成果と課題
第7章 テロ対策における外交の役割
 1. 反テロ外交の担い手
 2. 反テロリズム規範
 3. 国際協力と対テロ支援
 4. 圧力と制裁
 5. 紛争解決とテロの削減
 6. パブリック・ディプロマシー
 7. テロ対策と外交
第8章 テロ対策の軍事的側面
 1. テロ対策における軍の位置づけ
 2. 軍の活動——①警察への支援
 3. 軍の活動——②防災・医療機関の支援
 4. 軍の活動——③軍事力行使
第9章 大量破壊兵器テロへの対応
 1. 大量破壊兵器テロとは
 2. 大量破壊兵器テロの脅威の高まり
 3. 大量破壊兵器テロ防止に向けた国際的な取り組み
 4. 米国における大量破壊兵器テロへの対応
 5. 日本における大量破壊兵器テロへの対応
 6. 今後求められる対応
第10章 国際法とテロリズム
 1. 国際法におけるテロリズムのとらえ方
 2. 刑事法上のテロリズム対処
 3. 武力紛争とテロリズム
 4. 国際社会におけるテロリズム対処の取り組み
 5. 国際社会が抱える課題
第11章 テロリズムの将来 テロ対策の展望
 1. テロリズムの将来
 2. テロ対策の展望

 もっと知りたい人のための文献案内
 索引

著者略歴

編著:テロ対策を考える会
「警察政策学会」のなかの「テロ・安保問題研究部会」に所属するメンバー有志により、本書の出版を目的として2005年春に結成。本書の内容を練るために会合を重ね、編集、執筆にあたった。「警察政策学会」は、社会の安全に関する学際的、国際的な研究、交流の推進を目的として1998年に発足し、「テロ・安保問題研究部会」もこの間、月1回のペースで今日に至るまで、内外の講師を囲んで研究会を続けてきた。テロがいまほど世間の関心を呼んでいなかった2001年の9.11事件以前から、バイオテロ、サイバーテロ、イスラム過激派などのテーマを先取りする形で取り上げ、現在も精力的に活動している。
監:宮坂 直史
1963年生まれ。86年、慶應義塾大学法学部卒業。専修大学法学部講師などを経て、99年より防衛大学校助教授。専門は国際政治、安全保障政策。主な著書に『日本はテロを防げるか』(ちくま新書、04年)、『国際テロリズム論』(芦書房、05年)などがある。

ISBN:9784750506081
出版社:亜紀書房
判型:A5
ページ数:296ページ
定価:2500円(本体)
発行年月日:2006年07月
発売日:2006年07月24日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JP