パラリンピックと共生社会
2020東京大会のレガシーとは何か
編著:久田 満
内容紹介
障害者との共生を考えるきっかけとなった東京2020パラリンピックは、日本のどのような変化に寄与したのか。リハビリテーション、歴史、難民、地域社会など、障害者とスポーツの関わりを多面的に解説し、共生社会実現のための成果や課題を考察した一冊。
目次
はじめに
第1部 共生社会と障害者
第1章 共生社会とは何か――障害のある人々をめぐる「共生」に焦点をあてて[新藤こずえ]
第1節 「共生」概念が用いられる文脈
第2節 マジョリティから見た障害のある人々と共生社会
第3節 「共生社会政策」における障害児者
第4節 共生社会実現の切り札とは?――大学での教育活動としての取り組み
第2章 障害学[戸田美佳子]
第1節 動き出した障害者政策
第2節 障害学の誕生と発展
第3節 社会モデルによる研究上の困難――地域研究からの視座
第4節 おわりに――障害学と障害の人類学
第2部 障害者スポーツと共生社会
第3章 リハビリテーションとスポーツ[石川ふみよ]
第1節 リハビリテーションとスポーツの関係
第2節 リハビリテーションとは
第3節 リハビリテーションを必要とする人のスポーツ
第4節 障害のある人がスポーツを行うことの課題
第4章 パラリンピックの歴史と開催意義[谷口広明]
第1節 リハビリテーションとしてのスポーツ
第2節 ストーク・マンデビル競技大会
第3節 障害別国際スポーツ統括団体の台頭と国際パラリンピック委員会の設立
第4節 パラリンピックの開催意義
第5章 パラリンピック難民選手団からみえてくるもの[子安昭子]
第1節 パラスポーツと難民
第2節 リオデジャネイロ大会から始まった難民選手団
第3節 東京2020パラリンピック大会に参加した6人のRPT選手のプロフィール
第4節 難民問題への取り組み――歴史と現状
第5節 PRTが国際社会に問いかけるもの
第6章 地域社会とパラスポーツ――「心のバリアフリー」に取り組む企業の事例[倉田秀道]
第1節 パラリンピックの意義と期待されるレガシー
第2節 ヨーロッパとの対比から見えてくる日本の姿
第3節 地域社会における社会課題の解決に向けたパラスポーツ支援
第4節 企業における特徴的な事例
第5節 まとめ
第3部 公開シンポジウムの記録
第7章 パラリンピックの開催が障害者イメージに及ぼす影響――4,000人の追跡調査から[久田満]
第1節 パラリンピックの起源と開催意義
第2節 パラリンピック開催の影響
第3節 障害者とは
第4節 調査の概要
第5節 調査結果
第6節 調査結果に対するコメント
第7節 結論
第8章 東京2020パラリンピック大会のレガシーとは何か
第1節 調査結果の印象
第2節 パラリンピックへの関心度
第3節 障害者教育とパラスポーツ教育
第4節 障害者のイメージ
終章 残された課題[久田満]
第1節 障害者との共生
第2節 障害者に対する偏見と差別がもたらす影響
第3節 偏見や差別はどのようにして生じるのか?
第4節 集団と集団の対立
第5節 偏見や差別のない社会の実現に向けて
第6節 東京2020パラリンピックのレガシーと今後の課題
索引
ISBN:9784750357294
。出版社:明石書店
。判型:A5
。ページ数:196ページ
。価格:2500円(本体)
。発行年月日:2024年03月
。発売日:2024年03月29日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:SC。