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障害学研究19

編:障害学研究編集委員会

紙版

内容紹介

シンポジウムと国連障害者権利委員会副委員長ヨナス・ラスカス氏による論考を通して、障害者権利条約における脱施設化を知的障害領域から考え、日本において脱施設化を進める際の展望と課題を検討する。

目次

エッセイ
 選評[伊是名夏子・齋藤陽道・川口有美子・杉野昭博]
 元社会科教師・藤野高明さん――両目の視力と両手を失ってから現在まで[三浦美恵子]
 ジュディス・ヒューマンさんとの出会い[安達朗子]
 今、あなたが見ているのはどんな風景ですか[松本圭朗]
 ざわざわさん、異世界とつながる[山鳥春]
 障害者の採用は「示しが付かない」?――国家公務員を目指した私に与えられた深い絶望と微かな希望[高田憂]
 「時間は平等」という言葉への反論――難病患者・障害者の視点から[神内真利恵]

論文
 ◆分離教育システムに抗する実践と知的障害の社会モデル――普通学級就学運動における「同一空間・同一教材」「共育」に注目して[藤原良太]
 ◆てんかんをもつ人の生活におけるセルフケアと関係形成――当事者インタビューの質的分析[遠藤翔馬]
 ◆高音急墜型難聴者による聴能主義体験の当事者研究――わたしはなぜ補聴器をしていないのか?[押元麻美]
 ◆中途視覚障害教員初の「復職」を可能にしたもの――1970年代、小学校教員・一谷孝の職場復帰闘争と養護学校での「復職」の意味[栗川治]
 ◆きょうだいによるケアの「社会化」をめぐる葛藤―障害者家族における「親なき後」に関するきょうだいの語りから[藤井梓]
 ◆ある双極性障害当事者のSNS利用に関する事例研究――自己物語と対話的分析から[松元圭・灰原ノゾミ]


特集 障害者権利条約と知的障害者の脱施設化

 開催趣旨
 第1部 障害者の権利に関して日本が果たすべき国際的義務―進歩、欠点、及び求められる進展[ヨナス・ラスカス]

 第2部
 シンポジウム
 知的障害者の脱施設化とパーソナルアシスタンス[鈴木良]
 知的障害者の自立生活の現状と課題[田中恵美子]
 知的障害者のグループホームによる自立生活支援[光増昌久]
 指定討論[麦倉泰子]
 ディスカッション[岡部耕典・鈴木良・田中恵美子・光増昌久・麦倉泰子]


書評

 書評/松枝亜希子著『一九六〇年代のくすり――保健薬、アンプル剤・ドリンク剤、トランキライザー』[野口友康]
 リプライ 野口友康さんの書評に応えて[松枝亜希子]

 書評/野口友康著『「犠牲のシステム」としての予防接種施策――日本における予防接種・ワクチン接種禍の歴史的変遷』[松枝亜希子]
 リプライ 松枝亜希子さんの書評へのリプライ[野口友康]

 ブックガイド/藤木和子 著『「障害」ある人の「きょうだい」としての私』[石島健太郎]
 ブックガイド/荒井裕樹 著『凜として灯る』[市野川容孝]
 ブックガイド/駒澤真由美 著『精神障害を生きる――就労を通して見た当事者の「生の実践」』[高森明]
 ブックガイド/高山亨太 著『ろう者学とソーシャルワーク教育』[杉野昭博]
 ブックガイド/安積遊歩 著『このからだが平和をつくる――ケアから始まる変革』[田中恵美子]
 ブックガイド/原田大介 著『インクルーシブな国語科教育入門』[田中恵美子]
 ブックガイド/野口晃菜・喜多一馬 編著『差別のない社会をつくるインクルーシブ教育――誰のことばにも同じだけ価値がある』[廣野俊輔]
 国際ブックガイド/Kuangsong Victor Zhuang, Meng Ee Wong, Dan Goodley 編『Not Without Us: Perspectives on Disability and Inclusion in Singapore』[長瀬修]
 国際ブックガイド/Henri-Jacques Stiker 著『Corps infirmes et sociétés』[ミトー・アンヌ=リーズ]


 障害学会会則
 『障害学研究』編集規程
 『障害学研究』自由投稿論文・投稿規程
 『障害学研究』エッセイ投稿規程
 『障害学研究』エッセイ審査規程
 障害学会第19回大会プログラム

ISBN:9784750356914
出版社:障害学会
判型:A5
ページ数:384ページ
価格:3000円(本体)
発行年月日:2023年12月
発売日:2024年01月12日