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朝鮮総督府の土木官僚

植民地支配の社会基盤整備者

著:広瀬 貞三

紙版

内容紹介

植民地・朝鮮の社会基盤は、いかにして帝国の土木官僚らによって整備されたか? これまでほとんど知られることのなかった技術官僚らの学歴から半島での仕事内容、そして戦後の地位までを日本語・ハングルの膨大な資料から描き出す、新しい帝国日本の相貌。

目次

序章

第1章 土木官僚の実態――『朝鮮総督府職員録』の分析
 はじめに
 (1)朝鮮総督府の土木機構変遷
 (2)土木官僚の分析
 おわりに

第2章 本間徳雄京城土木出張所所長の活動
 はじめに
 (1)朝鮮における本間徳雄の活動
 (2)満洲国における活動
 (3)敗戦後の活動
 おわりに

第3章 坂本嘉一土木事務官の活動
 はじめに
 (1)坂本嘉一の生涯
 (2)坂本嘉一と土木法
 (3)坂本嘉一の朝鮮認識・土木認識
 おわりに

第4章 日本人土木官僚四名の社会・工事認識
 はじめに
 (1)持地六三郎
 (2)榛葉孝平
 (3)本間孝義
 (4)長郷衛二
 おわりに

第5章 内務局土木出張所の雇員、傭人
 はじめに
 (1)京城出張所の人員分析
 (2)平壌出張所の人員分析
 (3)雇員、傭人の全体像
 (4)下級土木官吏養成機関の京城工学院と京城工業学校
 おわりに

第6章 一九四五年以降の土木官僚の活動
 はじめに
 (1)日本人
 (2)朝鮮人
 おわりに

終章

 あとがき
 初出一覧
 広瀬貞三教授 略歴・著作目録

著者略歴

著:広瀬 貞三
1956年福岡県大川市生まれ
早稲田大学第二文学部東洋文化学科卒業
韓国・高麗大学校大学院修士課程(韓国史専攻)修了(文学修士)
福岡大学名誉教授
2022年10月逝去

主な著書として、間組百年史編纂室編『間組百年史・1889-1945』(同社、1989年)(共著)、間組百年史編纂室編『間組百年史・1945-1989』(同社、1990年)(共著)。玉城素編著『産業の昭和社会史⑫土木』(日本経済評論社、1993年)(共著)。日本土木工業会編『日本土木建設業史Ⅱ』(同会、2000年)(共著)。佐々木寛編『東アジア〈共生〉の条件』(世織書房、2006年)(共著)。松田利彦・やまだあつし編著『日本の朝鮮・台湾支配と植民地官僚』(思文閣出版、2009年)(共著)、「朝鮮総督府の土木官僚」。松田利彦・陳姃湲編『地域社会から見る帝国日本と植民地――朝鮮・台湾・満洲』(思文閣出版、2013年)(共著)など。翻訳に柳永益著『日清戦争期の韓国改革運動――甲午更張研究』(法政大学出版局、2000年)(共訳)。

ISBN:9784750356358
出版社:明石書店
判型:A5
ページ数:240ページ
価格:5400円(本体)
発行年月日:2023年09月
発売日:2023年09月14日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:TN