女性の視点でつくるジェンダー平等教育
社会科を中心とした授業実践
編著:國分 麻里
内容紹介
社会の姿を反映する社会科教育に女性の姿が見えない。この現状を変えるには何が必要か。社会科とジェンダーに関わる道徳、性教育について中・高・大学で行なった授業実践の成果と課題、教材を示し、その有効性を検証し、ジェンダーに関する授業普及を目指す。
目次
はしがき
第1部 女性教員が見る社会と教育の現状と課題
第1章 なぜ日本はジェンダーギャップが大きいのか――ジェンダーギャップ指数から見る世界の政治と経済[金玹辰]
1.はじめに
2.GGIの教材化――女性が見えない政治と経済
3.ジェンダーギャップに気づく授業実践
4.おわりに――女性が活躍できる世界を目指して
第2章 小学校社会科でジェンダーレス思考を育むにはどうすればいいか[梅田比奈子]
1.はじめに
2.アンコンシャスバイアスが示すこと
3.仕事に関する子どもたちの捉え
4.小学校社会科の授業で
5.おわりに
第3章 教員を目指している大学生はどの程度、性について知っているのか[片岡千恵・泉彩夏]
1.現代の日本における性に関する課題と女性
2.学校教育全体を通じて教科等横断的に進める性に関する指導
3.学校における性に関する指導の一層の充実に向けて――教員養成の視点から
第4章 検定道徳教科書においてジェンダーバイアスは解消されたのか[田中マリア・細戸一佳・宮本慧・馮楠]
1.はじめに
2.「生命の尊さ」(D-19)に関する資料の特徴
3.「よりよく生きる喜び」(D-22)に関する資料の特徴
4.おわりに
第5章 なぜ社会科免許が取得できる学部に女子学生が少ないのか[國分麻里]
1.はじめに
2.女子高生の学部選択
3.女性社会科教員の現状
4.授業概要
5.大学生の認識分析
6.おわりに
コラム① 変わりゆく学校制服
コラム② ポケモンの主人公はだれ?[小林亜唯]
第2部 中・高の女性教員がつくる新しい社会科授業
第6章 男子生徒は「アテネの家族」から何を学んだのか――ジェンダーの視点から見る世界史授業[荒井雅子]
1.はじめに
2.教材
3.実践報告
4.生徒の認識
5.おわりに
第7章 若い女性に期待された戦争での役割とは何か――「慰問文」を教材に[熊本秀子]
1.はじめに
2.授業の概要
3.授業の結果
4.考察と今後の課題
第8章 なぜ指導的地位の女性は増えないのか――女性の選択肢とジェンダー規範について考える授業[石本由布子]
1.はじめに
2.指導的地位の女性をめぐる現状
3.勤務校の現状―中等教育学校における男女比―
4.授業実践内容
5.生徒の変容
6.おわりに
第9章 なぜ根強いジェンダー格差があるのか――認知バイアスの視点で考える[塙枝里子]
1.はじめに
2.背景および先行研究
3.授業の対象と概要
4.単元指導案
5.学習指導案
6.授業の詳細と分析
7.前提条件を疑う視点を持とう
8.今後の課題
第10章 中学生は子どもの貧困をどのように考えるか――ジェンダーとケア責任の視点を加えて[升野伸子]
1.はじめに
2.中学校公民的分野 社会権での授業
3.授業構成の視点
4.おわりに
あとがき
ISBN:9784750355535
。出版社:明石書店
。判型:A5
。ページ数:136ページ
。価格:1800円(本体)
。発行年月日:2023年03月
。発売日:2023年03月16日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JN。