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世界の教科書シリーズ 47

スリランカの歴史

スリランカ中学歴史教科書

著:W・D・パドミニ ナリカ
著:I・M・K・B・イランガシンハ
著:田中 義隆

紙版

内容紹介

スリランカの第6学年から第9学年の歴史教科書4冊を日本語に翻訳、合本した通史。原著では古代から現代(1978年第二次共和国憲法制定とそれによる国名と政治制度の変更)までの記述であるが、訳者によるそれ以降の流れと歴史年表も付した。

目次

 まえがき
 表記及び挿絵・写真について

第Ⅰ部 スリランカの歴史(第6学年)

 スリランカ国歌

第1章 歴史の定義
 はじめに
 1.1 歴史とは何か
 1.2 歴史はどのように学ぶのか
 1.3 歴史を学ぶ意義
 1.4 歴史はどのようにして時代を決定するのか

第2章 古代人
 はじめに
 2.1 人類の誕生
 2.2 古代人の進化
 2.3 人類の文化的進化

第3章 世界の古代文明
 はじめに
 3.1 文明の起源
 3.2 文明の拡大と世界に与えた影響
  ■メソポタミア文明
  ■インダス文明
  ■エジプト(ナイル)文明

第4章 スリランカへの定住
 はじめに
 4.1 スリランカへの初期の定住
 4.2 ヴィジャヤ(Vijaya)王の登場と定住地域の拡大

第5章 私たちの勇敢な君主
 はじめに
 5.1 パンドゥカバーヤ(Pandukabhaya)王
 5.2 デーワーナンピヤ・ティッサ(Devanampiya Tissa)王
 5.3 ドゥッタガーマニー(Dutugemunu)王
 5.4 ヴァラガンバ(Valagamba)王
 5.5 ヴァサハ(Vasabha)王
 5.6 マハセン(Mahasen)王
 5.7 ダートゥセーナ(Dhathusena)王

第Ⅱ部 スリランカの歴史(第7学年)

第6章 私たちの先祖の生活様式
 はじめに
 6.1経済
  ■農業
  ■工芸
  ■貿易
 6.2文化
  ■アザム(Aththam)(労働交換)
  ■婚姻
  ■葬儀
  ■習慣と価値観

第7章 私たちの国の有名な君主
 はじめに
 7.1 マナワンマ(Manawamma)王が統治する前の国家の政治状況
 7.2 マナワンマ王(684~718年)
 7.3 セナ(Sena)1世(833~853年)
 7.4 セナ2世(853~887年)
  ■国家の行政機構
 7.6 ヴィジャヤバーフ(Vijyayabahu)王(1055~1110年)
  ■ルフナでのヴィジャヤバーフの即位
  ■チョーラ帝国の統治からの解放
  ■ヴィジャヤバーフ1世の治世
  ■ヴィジャヤバーフ1世の外交政策
  ■ヴィジャヤバーフ1世の人生から学ぶ教訓
 7.7 パラークラマバーフ(Parakramabahu)王(1153~1186年)
  ■経済開発活動
  ■宗教的活動
  ■外交政策
 7.8 ニッサンカ・マーラ(NishshankaMalla)王(1187~1196年)
  ■ニッサンカ・マーラ王が直面した課題

第8章 私たちの文化遺産
 はじめに
 8.1 文化遺産とは何か
 8.2 有形遺産
  ■世界文化遺産
  ■スリランカの世界遺産
 8.3 無形遺産
 8.4 私たちの文化遺産の保護
 8.5 文化遺産を保護することの意義

第9章 ポロンナルワ王朝崩壊後の時代
 はじめに
 9.1 ダンバデニヤ王朝時代(1232~1272年)
  ■ヴィジャヤバーフ3世(1232~1236年)
  ■パラークラマバーフ2世(1236~1270年)
 9.2 ヤーパフワ王朝
 9.3 クルネガラ時代
 9.4 ガンポラ時代
 9.5 コッテ時代
 9.6 ジャフナ王朝

第10章 世界の古代文明
 はじめに
 10.1 ギリシャ文明
 10.2 ローマ文明

第Ⅲ部 スリランカの歴史(第8学年)

第11章 スリランカの伝統的技術と芸術
 はじめに
 11.1 水利技術
  ■貯水池建設の始まり
  ■運河及びダム建設で利用された技術
  ■池の建造
  ■水の庭園
 11.2 粘土技術
 11.3 金属技術
 11.4 建築及び芸術
  ■建築物
  ■芸術作品

第12章 キャンディ王国
 はじめに
 12.1 キャンディ王国の成立
 12.2 キャンディ王国の有名な君主
  ■ウィマラドゥハルマス―リヤ(Wimaladharmasooriya)1世(1592~1604年)
  ■セナラツ(Senarath)王(1604~1635年)
  ■ラジャシンハ(Rajasinghe)2世(1635~1687年)
  ■ウィマラドゥハルマスーリヤ2世(1687~1707年)
  ■スリ・ウェエラ・パラークラマ・ナレンドゥラシンハ(Sri Weera Parakrama Narendrasinghe)(1707~1739年)
  ■スリ・ヴィジャヤ・ラジャシンハ(Sri Vijyaya Rajasinghe)王(1739~1747年)
  ■ケエルティ・スリ・ラジャシンハ(Keerthi Sri Rajasinghe)王(1747~1782年)
  ■ラジャドゥヒラジャシンハ(Rajadhirajasinghe)王(1782~1798年)
  ■スリ・ヴィックラマ・ラジャシンハ(Sri Wickrama Rajasinghe)王(1798~1815年)
 12.3 キャンディ王国の経済制度
  ■農業
  ■貿易
  ■工業
 12.4 キャンディ王国の社会制度
 12.5 キャンディ王国時代の建築・芸術・工芸

第13章 ヨーロッパのルネサンス
 はじめに
 13.1 ルネサンスの背景
 13.2 ルネサンスの到来
  ■新しい学者たちの登場
  ■ヒューマニズムの登場
  ■芸術及び工芸
  ■新しい科学の発明
  ■宗教改革

第14章 大航海時代とヨーロッパ人の東洋への到来
 はじめに
 14.1 ヨーロッパ人の大航海の背景
 14.2 探検に対する国家支援
  ■ヨーロッパ人の宗教的意図
  ■大航海に関与した主要国
 14.3 ヨーロッパ人のアジアへの到来
  ■ポルトガル人のアジアへの到来
  ■オランダ人の到来
  ■イギリス人とフランス人の到来

第15章 ポルトガル人によるスリランカの沿岸地域の占領
 はじめに
 15.1 ポルトガル人によるスリランカに対する関心
  ■ポルトガル人の到来までのこの国の政治的状況
  ■ポルトガル人とコッテ王国の関係
  ■シータワカ王国
  ■ポルトガル人のキャンディ王朝への侵攻
  ■ジャフナ王国とポルトガル人
 15.2 ポルトガル人による政治的、経済的、文化的活動
  ■ポルトガル人の下での沿岸部の行政業務
  ■ポルトガル人による行政の特色
  ■ポルトガル人支配下における経済活動
  ■ポルトガル人支配下でのカトリックの拡大
  ■マダマ(Madama、貧困者の家)の設立
  ■ポルトガル人の影響によるスリランカ文化への付加価値

第Ⅳ部 スリランカの歴史(第9学年)

第16章 オランダ人によるスリランカ沿岸部の支配
 はじめに
 16.1 オランダ人によるスリランカ沿岸部の占領
  ■オランダ人のアジア到来
  ■オランダ人とキャンディ王国との関係
  ■平和政策と紛争回避
  ■オランダ人によるキャンディ王国への侵攻
 16.2 オランダ人統治時代の行政、経済、社会、文化
  ■オランダ人の行政組織
  ■オランダ人による経済的活動
  ■宗教政策
  ■教育活動

第17章 スリランカにおけるイギリス人の権力
 はじめに
 17.1 イギリス人のスリランカへの到来と権力の確立
  ■イギリス人の沿岸部占領
  ■二重統治(1798~1802年)
  ■イギリス人によるキャンディ王国の占領
  ■1818年の自由のための闘争
  ■1848年の自由のための闘争
 17.2 イギリス人支配の下での経済発展
  ■イギリス人がプランテーションを開始する以前にスリランカに普及していた経済
  ■イギリス人による紅茶栽培
  ■スリランカの伝統農業の復活

第18章 スリランカの宗教的、国家的復活
 はじめに
 18.1 宣教師による組織とその活動
 18.2 仏教徒による復活運動
 18.3 ヒンドゥー教徒による復活運動
 18.4 イスラム教徒による復活運動

第19章 インドの独立運動
 はじめに
 19.1 インドにおけるヨーロッパ人の影響
  ■ポルトガル人、オランダ人、イギリス人、フランス人のインド到来
  ■インドの大英帝国植民地化
 19.2 1857年のセポイの反乱(Sepoy Rebellion)
 19.3 インド独立運動の主な特徴
  ■インド国民会議の設立の背景
  ■インド国民会議の設立
  ■ムスリム連盟の設立
  ■イギリス人によって採られた戦略
  ■マハトマ・ガンディー(Mahatma Gandhi)の活動
  ■インドの独立
 19.4 インド独立運動の指導者たち

第20章 スリランカの統治法改正と独立運動
 はじめに
 20.1 1833年コールブルーク・キャメロン(Colebrooke-Cameron)改革
 20.2 スリランカ人による抗議運動
  ■1910年クルー・マッカーラム(Crewe-McCallum)統治法改革
 20.3 セイロン国民会議(Ceylon National Congress)
 20.4 1920年マニング(Manning)統治法改革会議
  ■1924年マニング・デヴォンシアー(Manning-Devonshire)統治法改革
 20.5 1931年ドノモア(Donoughmore)統治法改革
  ■国家評議会(State Council)の設置
  ■普通選挙権の付与
  ■行政委員会の設置
 20.6 1947年ソウルベリー(Soulbury)統治法改革

第21章 独立後のスリランカ
 はじめに
 21.1 1947年の選挙
 21.2 独立後に実施された総選挙とその後の政府による政策
  ■1952年総選挙
  ■1956年総選挙
  ■1960年3月総選挙
  ■1960年7月総選挙
  ■1965年総選挙
 21.3 1972年の最初の共和制憲法の導入と共和制への移行
  ■1972年の第一次共和制憲法の主な特徴
  ■1978年の第二次共和制憲法
  ■独立後のスリランカ開発計画

 訳者による教科書記述以降のスリランカ現代史の概要
 あとがき
 添付資料:スリランカの歴史年表
 参考資料
 索引

著者略歴

著:田中 義隆
1964年京都府京都市生まれ。滋賀大学経済学部卒業。モントレー・インスティテュート・オブ・インターナショナル・スタディーズ(米国カリフォルニア州)国際行政学修士課程修了。香川県の公立高等学校での社会科教諭、青年海外協力隊(JOCV)として中華人民共和国の北京での日本語教師、国際連合ニューヨーク本部でのインターンなどを経て、現在、株式会社国際開発センター(IDCJ)主任研究員。専門は教育開発(カリキュラム開発・教育方法論、社会科教育法、数学教育法)。
これまで日本政府による政府開発援助(ODA)の一環として、中国、モンゴル、タイ、ラオス、ミャンマー、べトナム、インドネシア、フィリピン、マレーシア、ネパール、スリランカなどのアジア諸国、及びパプアニューギニア、ソロモン諸島などの大洋州諸国での教育開発業務に従事。また、欧米諸国やオーストラリア、ニュージーランドなど先進諸国での教育調査も行う。
現在、パレスチナ及びスリランカにおいて、それぞれの教育省をカウンターパートとして教育改革の支援を行っている。
主な著書として、『ベトナムの教育改革』、『インドネシア…

ISBN:9784750355146
出版社:明石書店
判型:A5
ページ数:472ページ
価格:5000円(本体)
発行年月日:2022年12月
発売日:2023年02月09日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:NHF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FKA