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貧困研究

貧困研究 26

編:『貧困研究』編集委員会

紙版

内容紹介

日本における貧困研究の深化・発展、国内外の研究者の交流をはかり、貧困問題をさまざまな人々に伝えていく、日本初の貧困研究専門誌。第一特集「新型コロナ禍における貧困対策の国際動向」、第二特集「施設で暮らす人々の困窮状態と支援」。

目次

巻頭のことば[五石敬路]

特集1 新型コロナ禍における貧困対策の国際動向――アメリカ・ドイツ・韓国――
 ――貧困研究会第13回研究大会共通論題より――
 米国におけるホームレスネス、Systemic RacismとCovid-19 Syndemic[マシュー・マー]
 ドイツにおけるコロナ対応と貧困・格差拡大[布川日佐史]
 韓国:予測的類型化による貧困リスクの高い集団の特性分析とコロナ禍への示唆[盧法来]
 コメント:日本の状況を踏まえて[岩田正美]

特集2 施設等で暮らす人々の困窮状態と支援
 養護老人ホームにおける生活[中野いずみ]
 障害者支援施設の実態についての一考察――相対的剥奪の観点に依拠して[鈴木良]
 救護施設での暮らし再考[松木宏史]
 母子生活支援施設の入所者における相対的剥奪の実相――母親と子どもの人間関係やつながりの再構築支援と今後の施設の役割[横井義広]
 座談会:地域で暮らすために支援を必要とする人々[山田篤裕・森川美絵・田中智子・奥田知志・五石敬路]

小特集 コロナ禍と貧困2:電話相談の現場から
 電話相談の現場から――コロナ禍の1年を振り返る[猪股正]
 「コロナ災害を乗り越える いのちとくらしを守る なんでも電話相談会」の相談者の分析[貧困研究会データ分析チーム]

連載 研究室探訪 2
 大阪市立大学/水内俊雄研究室[岩永理恵・垣田裕介]


書評・図書紹介

書評
 山田壮志郎編著『ホームレス経験者が地域で定着できる条件は何か――パネル調査からみた生活困窮者支援の課題』[川野英二]
 小関隆志編著『生活困窮と金融排除――生活相談・貸付事業と家計改善の可能性』[室住眞麻子]
 木下秀雄・吉永純・嶋田佳広編『判例生活保護――わかる解説と判決全データ』[太田匡彦]

 私の本棚:お茶でも飲みながら……[岩田正美]

図書紹介
 竹信三恵子・戒能民江・瀬山紀子編『官製ワーキングプアの女性たち――あなたを支える人たちのリアル』
 橋本健二・浅川達人編著『格差社会と都市空間――東京圏の社会地図1990-2010』
 神原文子著『子づれシングルの社会学――貧困・被差別・生きづらさ』
 埋橋孝文編著『どうする日本の福祉政策』
 可知悠子著『保育園に通えない子どもたち――「無縁児」という闇』
 リチャード・ウィルキンソン/ケイト・ピケット著、川島睦保訳『格差は心を壊す――比較という呪縛』


国内貧困研究情報
 慶應義塾大学「JHPS新型コロナウイルス感染症特別調査」の実施と結果[石井加代子/山本勲]
 コロナ禍における母子世帯の仕事と子育てに関する調査について[藤原千沙/湯澤直美]
 貧困研究会第12回関西定例研究会報告「生活保護ケースワークの外部委託化を問う」[五石敬路/仲野浩司郎]
 貧困研究会第13回研究大会 自由論題 報告要旨
  ①MIS(Minimum Income Standard)の近年の動向と日英比較[近藤天之・阿部彩]
  ②家計改善支援事業は利用者の自由・自律を損なうのか――関係法令通知に規定された制度設計に着目して[野田博也]
  ③救護施設入所者の在宅復帰に関連する環境因子の検討[阿部正美]
  ④在宅での介護希望とその関連要因の分析――同居者、経済条件と住宅の状況に注目して[泉田信行]
  ⑤生活保護申請の水際傾向の可視化――福祉事務所の比較分析を通して[桜井啓太]
  ⑥新型コロナウイルス感染拡大下の労働統合型社会的企業――混乱、葛藤、そして新たな取り組みへ[森瑞季]
  ⑦経済的困窮を抱えた世帯の子どもに対するソーシャルワークの限界と今後の可能性――A市における学習支援に関わるアンケート調査から[小澤薫・小池由佳]
  ⑧コロナ禍における生活相談の変化[今岡直之]

 貧困に関する政策および運動情報 2020年7月~2020年12月[三宅雄大]

 貧困研究会規約
 原稿募集及び投稿規定
 投稿原稿執筆要領及び表記方法
 編集後記

ISBN:9784750352381
出版社:貧困研究会
判型:B5
ページ数:168ページ
価格:1800円(本体)
発行年月日:2021年07月
発売日:2021年08月02日