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シリーズみんなで育てる家庭養護(里親・ファミリーホーム・養子縁組) 第4巻

中途からの養育・支援の実際

子どもの行動の理解と対応

著:相澤 仁
編:上鹿渡 和宏
編:御園生 直美

紙版

内容紹介

家庭の中に子どもを受け入れ、養育する里親・ファミリーホームなど家庭養護を担う方々とそれを支援する関係機関・関係者に向けた総合的なテキスト。第4巻では、里親家庭への移行ケア、里親と子どもの適応過程、実子を含めた子ども同士の関係性、ルーツの探索と生い立ちの整理、養育の技術、アタッチメントやトラウマへの理解、障害や行動上の問題がある子どもへの対応について、現場の声を紹介しながら具体的に学んでいく。

目次

 シリーズ刊行にあたって
 はじめに

第1章 里親家庭での生活開始前後の移行ケア・支援
 1.交流開始前にしておくべきこと
 2.交流開始後に気を付けること
 3.委託の決定までのプロセス
 4.里親家庭での委託までの準備
 5.子どもが家庭で生活するということ
 6.委託直後の里親と子どもへのサポート

 コラム 個人情報の開示について

第2章 里親家庭における里親と子どもの適応過程とその支援
 1.子どもの分離、喪失体験
 2.委託直後の里親養育の支援
 3.里親家庭への子どもの適応とその特徴
 4.里親への心理的支援

第3章 家庭養護(里親/ファミリーホーム)における子ども同士の関係性
 1.家庭における子どもたち
 2.里親・ファミリーホームの家庭における実子の支援
 3.委託された子どもと実子の関係
 4.家庭養護における子どもへの支援とは何か

 コラム 子どもの習い事や小遣いについて

第4章 里親家庭で行うライフストーリーワーク
 1.ライフストーリーワークの基本
 2.ライフストーリーワークの進め方
 3.ライフストーリーワークを実施するにあたっての協力体制
 4.ルーツ探し/再会支援

 コラム ライフストーリーワーク――民間里親機関との連携

第5章 家庭養護(里親/ファミリーホーム)にいる子どもと教育
 1.社会的養護にいる子どもたちの教育とは
 2.家庭において留意すべき子どもの教育とその支援
 3.子どもへの進路支援

第6章 養育の技術
 1.実子養育とは異なる里親養育の技術
 2.子どもへの心理教育や支援

 コラム 家庭内でのきまり

第7章 家庭養護で必要な養育技術の習得
 1.里親家庭で起こりやすい子育ての問題
 2.フォスタリングチェンジとは
 3.フォスタリングチェンジ・プログラムの紹介と効果
 4.フォスタリングチェンジなど子育て支援のプログラムを受けること

 コラム 外国につながる子どもなど多様性への配慮

第8章 アタッチメントの問題を抱える子どもの里親養育
 1.アタッチメントに問題を持つということ
 2.不安定なアタッチメントにおける子どもの特徴
 3.里親家庭で生じやすい不安定なアタッチメントの問題
 4.アタッチメントに問題を抱える子どもの里親家庭での支援

第9章 トラウマや逆境体験のある子どもの理解と対応
 1.トラウマと逆境体験
 2.トラウマインフォームドケア
 3.里親家庭での対応
 4.専門機関との連携

 コラム 携帯電話などのSNSとの付き合い方

第10章 知的障害・発達障害のある子どもの理解と対応
 1.心因だけでは説明できない行動を示す子どもたち
 2.知的障害
 3.発達障害
 4.発達障害のある子どもへの接し方
 5.ASDの特性への対応
 6.ADHDの特性への対応
 7.二次障害への対応
 8.他児との関係

 コラム 服薬とその管理

第11章 行動上の問題がある子どもの理解と対応
 1.問題とされるさまざまな行動への対応
 2.子どもにとっての問題・ニーズを理解する――背景にあるさまざまな要因
 3.子どもが感じていること、考えていることをもとに問題をとらえ直す
 4.「問題解決」に向けた対応について
 5.さいごに――家庭養育において最も大切なこと

 おわりに

著者略歴

著:相澤 仁
1956年埼玉県生まれ。
立教大学大学院文学研究科教育学専攻博士課程後期課程満期退学。
国立武蔵野学院長を経て、2016年4月より、大分大学福祉健康科学部教授。
日本子ども家庭福祉学会会長、日本子ども虐待防止学会理事。
『子どもを健やかに養育するために』(共編、2003年、日本児童福祉協会)、『児童生活臨床と社会的養護』(分担執筆、2012年、金剛出版)、『やさしくわかる社会的養護シリーズ全7巻』(編集代表、2012~2014年、明石書店)
編:上鹿渡 和宏
1971年北海道生まれ。
京都府立大学大学院公共政策学研究科福祉社会学専攻博士後期課程修了。
児童精神科医、博士(福祉社会学)。病院、児童相談所等での勤務を経て、2019年4月より、早稲田大学人間科学学術院教授。
『欧州における乳幼児社会的養護の展開――研究・実践・施策協働の視座から日本の社会的養護への示唆』(2016年、福村出版)、『フォスタリングチェンジ 子どもとの関係を改善し問題行動に対応する里親トレーニングプログラム』(監訳、2017年、福村出版)
編:御園生 直美
1976年千葉県生まれ。
The Tavistock & Portman NHS(University of East London)Infant mental health MA.
臨床心理士、公認心理士、博士(心理学)。白百合女子大学研究助手(助教)、The Tavistock & Portman NHS Research Assistantを経て、現在、早稲田大学社会的養育研究所研究院客員講師。NPO法人里親子支援のアン基金プロジェクト理事。
『乳幼児虐待のアセスメントと支援』(分担執筆、2015年、岩崎学術出版)、『フォスタリングチェンジ 子どもとの関係を改善し問題行動に対応する里親トレーニングプログラム』(監訳、2017年、福村出版)

ISBN:9784750351926
出版社:明石書店
判型:B5
ページ数:232ページ
価格:2600円(本体)
発行年月日:2021年04月
発売日:2021年05月19日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JKS