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民主主義は支えられることを求めている!

「石橋湛山記念 早稲田ジャーナリズム大賞」記念講座2021

編著:瀬川至朗

紙版

内容紹介

社会における分断と格差が進むいまこそ、市民の知る権利に応えるというジャーナリズムの機能が問われている。早稲田の人気講座「ジャーナリズムの現在」15回の講義でのジャーナリストたちの言葉には、市民が自由で自律的な社会を築いていくために必要な情報を市民に伝えようとする思いが込められている。隠された公文書、かんぽ生命不正販売、原発事故現場の真実、冤罪がうまれた背景、静かに広がる環境破壊、武漢封鎖における市民の声、沖縄問題のゆくえ――ジャーナリストたちがどのような視点を持ち、プロセスを経て、報道に至ったのか、作品をつくったのかが綴られた一冊。

目次

はじめに  瀬川至朗

Ⅰ 公共に奉仕する

「公文書クライシス」とその取材手法  大場弘行(毎日新聞)
二〇一八年沖縄県知事選でのファクトチェックと地方紙のデジタル展開  滝本匠(琉球新報)
かんぽ生命不正販売問題を巡る報道  宮崎拓朗(西日本新聞)
ネットを主舞台にした「桜を見る会」追及報道  日下部聡(毎日新聞)
原発事故から一〇年―福島第一原発の作業員を追い続けて  片山夏子(東京新聞)
イージス・アショアずさん調査はなぜ地方紙に暴かれたのか  松川敦志(秋田魁新報)

Ⅱ 草の根からの民主主義

「冤罪」を〝解く〟報道とは  秦 融(中日新聞)
「沖縄戦」で次の戦争を止める  三上智恵(映画監督・ジャーナリスト・フリーアナウンサー)
武漢封鎖のドキュメンタリーをつくる  房満満(テムジン)
取材は愛  相澤冬樹(記者)

Ⅲ 文化に貢献する

資本主義と闘った男  佐々木実(ジャーナリスト)
音声メディアの可能性とジャーナリズムにおける独自性  鳥山穣(TBSラジオ)・神戸金史(RKB毎日放送)
連載「サクラエビ異変」の取り組み  坂本昌信(静岡新聞)
「今と地続きの歴史」を伝える  右田千代(NHK)
沖縄の問題を〝自分ごと〟に  平良いずみ(沖縄テレビ)

あとがき  瀬川至朗

著者略歴

編著:瀬川至朗
毎日新聞社でワシントン特派員、科学環境部長、編集局次長、論説委員などを歴任。現在、早稲田大学政治経済学術院教授。

ISBN:9784657210203
出版社:早稲田大学出版部
判型:4-6
ページ数:332ページ
定価:1800円(本体)
発行年月日:2021年12月
発売日:2021年12月17日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KNTP2