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歴史文化ライブラリー 341(オンデマンド版)

〈身売り〉の日本史

人身売買から年季奉公へ

著:下重 清

紙版

内容紹介

親の借金のため、「イエ」のため、娘が泣く泣く遊女に売られていく…。性別や年齢を問わない人身売買を意味した「身売り」は、いつから女性だけのものとなったのか。中世の人買い船、戦国の「人取り」、江戸時代の人身売買禁止令を分析し、「遊女に売る」から「遊女奉公へ出す」へと人びとの認識が変わってゆく過程と社会の本質をえぐり出す。

目次

弱者が人身取引の犠牲になる―プロローグ/人身売買と「人売り買い」(時代を分けている人身売買禁止令/奴婢と勾引売り/生き延びるための「人倫売買」/作品に見える身売り/ものとして扱われた人びと)/戦国の人売り買い(戦場での「人取り」/「乱妨」「人取り」の輸出/戦国大名が禁止した「人の売り買い」/奴隷貿易を禁止できなかった秀吉)以下細目略/「奉公人」から年季奉公人へ/身売りの変性/生き残る身売り/身売りは江戸時代の代名詞―エピローグ

著者略歴

著:下重 清
1958年、北海道に生まれる。1991年、早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程(日本史専攻)満期退学。2006年、博士(文学)早稲田大学。現在、東海大学文学部・専修大学文学部非常勤講師。 ※2012年4月現在
【主な編著書】『稲葉正則とその時代─江戸社会の形成』(夢工房,2002年)『幕閣譜代藩の政治構造─相模小田原藩と老中政治』(岩田書院,2006年)「身売り奉公と女性」『〈江戸〉の人と身分4 身分のなかの女性』(吉川弘文館,2010年)

ISBN:9784642757416
出版社:吉川弘文館
判型:4-6
ページ数:254ページ
定価:2400円(本体)
発行年月日:2022年10月
発売日:2022年10月03日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:NHF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ