オンデマンド版
摂関制の成立と展開
著:米田 雄介
紙版
内容紹介
平安朝の貴族政治を支えた摂関制とは何だったのか。『日本書紀』の神功皇后をはじめ、皇親摂政の用例から摂政制の源流や、内臣・太政大臣の系譜から摂関制の成立を探り、准摂政制や内覧、一座の宣旨などを取り上げ、摂関の職掌や待遇を解明。また宗教・文学などの貴族文化や、摂津国租帳・『兵範記』などの史料論にも説き及び、摂関制の全貌に迫る。
目次
Ⅰ=摂関制の成立(摂政制の源流〈神功皇后紀と摂政/いわゆる皇太子摂政について/摂政と称制/中国・朝鮮の摂政/『日本書紀』と摂政〉/内臣の系譜―摂関制の成立前史―〈内臣補任関係史料一覧/内臣補任の事情/内臣の職掌/内臣に類した人々/内大臣について/むすびにかえて―内臣の系譜―〉以下細目略/太政大臣の系譜―摂関制の成立―)/Ⅱ=摂関の職掌と待遇(准摂政について/内覧について―補任を中心にして―/一座の宣旨について)/Ⅲ=摂関時代の文化(貴族文化の展開/平安時代の文化―唐様から和様へ―)/Ⅳ=摂関時代と史料(『兵範記』と近衛基●/日次記にあらざる「日記」について―『平安遺文』を中心に―/摂津国租帳に関する基礎的考察)