馬冑が来た道
古代東国研究の新視点
著:金井塚 良一
紙版
内容紹介
朝鮮半島から伝来した、出土例がきわめて少ない馬の武装具、馬(ば)冑(ちゅう)。埼玉将軍山古墳から出土した馬冑は、いつ、何処から、何故やって来たのか。埼玉から伽耶や高句麗、前燕の故地まで馬冑が伝播した道を具体的に辿り、埼玉古墳群の宗主層と朝鮮半島との交流を考察する。さらに北関東の渡来系遺物を渉猟し、五世紀の日本と東アジアの関係を探り出す。
目次
プロローグ―果てしなき旅路への出発―(埼玉将軍山古墳の検証―馬冑出土の謎―/私が冒した過ち/埼玉将軍山古墳保存整備事業)馬冑迷走―馬冑研究の歩み―(馬冑復原/馬冑の年代と製作地/馬冑の伝来とその背景)馬冑の道、遥か…―馬冑の出現と伝播―(埼玉将軍山古墳の馬冑再考/伽耶の馬冑/馬冑の出現と伝播/もう一度、埼玉将軍山古墳の馬冑/付論 二つの論攷を読んで)海を渡った馬冑(1)―馬冑が語る倭と伽耶―(二つの馬冑の伝来/燦々紀伊国―紀氏と伽耶の経済交流/大谷古墳の馬冑の伝来(予察))海を渡った馬冑(2)―埼玉将軍山