日本城郭史
著:齋藤 慎一
著:向井 一雄
紙版
内容紹介
天守が聳え(そびえ)、石垣が巡り、白塗りの櫓(やぐら)や壁を持つという「城」は近世のものであり、古代・中世の城とはまったく異なる。時代と共に変遷する城の実態を「軍事」と「日常」の二つの視点から探り、都市空間論まで踏み込んで解明する。北日本や琉球も独自の地域として取り上げ、朝鮮半島との関係などアジアの視野も踏まえて検証した新たな“城”の通史。
目次
序/Ⅰ 弥生時代から平安時代(防御施設の登場〈環濠集落と高地性集落/豪族居館と王宮〉/古代都城と律令国家〈王宮から都城へ/律令体制と地方官衙〉/西日本の古代山城〈古代山城とは/白村江敗戦と山城/天武・持統朝と山城/奈良時代の山城〉/東北の古代城柵〈城柵の設置/三八年戦争と城柵/蝦夷と城柵〉/古代城郭の終焉〈古代山城の変貌と選士統領制/征夷の終了と鎮守府体制/中世への胎動〉/東アジアの城郭文化〈中国/朝鮮半島/アジアからみた日本の城〉以下細目略)/Ⅱ 平安時代末期から室町時代(平安時代末期/鎌倉時代から南北朝時代へ/南北朝時代から室町時代へ)/Ⅲ 戦国時代(戦国時代の到来と城館/戦国大名と城館/戦国城館と城下町)/Ⅳ 安土・桃山時代から江戸時代へ(安土・桃山時代の城館/江戸時代)/展望