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現代民俗学のフィールド

編:古家 信平

紙版

内容紹介

1960年代末から70年代初めにかけて形成された学術的民俗学を発展させ、新たな理論の構築、他分野との協業、国際化の推進を図る現代民俗学。気鋭の研究者が集い、「先鋭化」「実質化」「国際化」を軸に、民俗学の現在と課題を論じる。「現代民俗学に向けて」「受け継ぐ」「つながる」「信じる」の四部に論考20編を収め、新たな民俗学の地平を開く。

目次

序 現代民俗学の成果と課題…古家信平/現代民俗学に向けて(民俗学とは何か―多様な姿と一貫する視点…島村恭則/民俗学的伝統論の射程―プロセスとしての伝統を中心に…塚原伸治/現代民俗学における三つの歴史概念―普遍性・遡及・変遷…柏木亨介/コンテクストにおける文書の民族誌…渡部圭一/民俗信仰理解の基準としての経済性―沖縄県におけるユタの判示を事例として…及川高/新しい祭礼研究へ向けて―二つの世間と現代民俗学…中里亮平)/受け継ぐ(史縁の継続性・遡及性―沖縄の祖先祭祀における現在的判断の積み重ねを事例に…武井基晃/ルーツを求める現代人の先祖観―氏族会にみる「家」を超えた共同性の再生…藤原洋/七月半祭礼から見る太湖における大型漁船漁民の祖先観…胡艶紅/民俗行事の復活と共同体の再活性化―沖縄県南城市仲村渠の稲作儀礼の事例を中心に…神谷智昭)/つながる(排除し繋がる女性たち―ある町並み保存活動をめぐる考察…後藤知美/婚礼衣装の共用―牡鹿地区における花嫁と集落女性の媒介形式として…戸邉優美/祭りと担い手の結集―茨城県土浦市真鍋新町町内会を事例として…前川智子/俄を演じるのは誰か―熊本県阿蘇郡高森町の風鎮祭を事例として…松岡薫/郷友会の存続と村落社会―沖縄県内の郷友会数調査から…大里正樹)/信じる(日本の道具・モノ供養の新しい見方…カフラマン・ジャーヒット/年中行事研究再考…小畑紘一/台湾での日系仏教の展開―日蓮正宗法宣院の事例を中心に…蔡亦竹/現代社会における主婦と俗信―サラリーマン世帯が「家を建てる」ことを事例に…伊藤茜/「サーダカウマリ」を生きる…大城博美)

著者略歴

編:古家 信平
1952年、熊本県に生まれる。1980年筑波大学大学院歴史・人類学研究科博士課程満期退学。現在、筑波大学教授。※2018年3月現在
【主要編著書】 『火と水の民俗文化誌』(吉川弘文館、1994)、『台湾漢人社会における民間信仰の研究』(東京堂出版、1999)

ISBN:9784642082013
出版社:吉川弘文館
判型:A5
ページ数:368ページ
定価:10000円(本体)
発行年月日:2018年02月
発売日:2018年02月23日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JBCC