伊勢神宮を造った匠たち
著:浜島 一成
紙版
内容紹介
古代より伝わる式年遷宮にともない各殿舎の工事を手がけた建築工匠たち。彼らの活動は時代とともにどのように変化したのか。源平争乱期から江戸時代までを中心に、遷宮記録や大工職補任状、造営文書などを手がかりとして、造営組織の変化や匠の系譜を読み解く。時の政治や経済に翻弄されながらも、伝統を引き継いできた工匠たち一二〇〇年の姿とは。
目次
はじめに/序章 伊勢神宮の建築(配置/社殿の形式/式年遷宮の概要)/式年遷宮で行われる儀式(山口木本祭/木造始/上棟/御遷宮―正殿の完成)/式年遷宮に携わった神官(中世の作所と小作所/江戸時代の作所と小作所)/匠の系譜―源平争乱期から室町時代(大工職補任状と補任料/神宮工の系譜/神宮工の大工職併有について/「請屋」と「請工」/「修理工」と「故実の工」)/台頭する新たな匠―戦国時代から信長・秀吉・家康(一〇〇年以上にわたる中断後の式年遷宮/新たな匠の系譜)/終章 工匠たちの一二〇〇年/あとがきに代えて―内宮正殿の形式について