継体天皇と即位の謎
著:大橋 信弥
紙版
内容紹介
五世紀後半から六世紀前半に実在した継体天皇は応神天皇五世孫なのか、王統とはつながらない地方豪族であったのか。なぜ即位後二十年間大和入りを果たせなかったのか。出自をめぐる問題、擁立勢力と即位の事情などを、真の陵墓といわれる今城塚古墳の発掘成果や近江の古代豪族息(おき)長(なが)氏との関わりを交えて解明。謎に包まれた継体天皇の実像を探る。
目次
第一章=継体天皇の出現―日継知らす可き王無し―(継体天皇の出自と出生地/継体天皇と越/継体天皇と尾張・東国/継体天皇と近江/継体の進出と和邇氏/継体の即位事情)/第二章=継体天皇と近江・越前―三尾氏と三国氏をめぐって―(三尾氏の出身地と勢力―地名「三尾」の検討―/振媛の出自と出身地/越前坂井郡の古代豪族の動向/三国真人氏/復元三尾氏系図と振媛系譜の形成)/第三章=継体朝の成立と息長氏(坂田郡の古代豪族と息長氏/継体朝の成立と近江の古代氏族/息長氏の政治的進出)以下細目略/第四章=継体朝成立前夜の政治過程―