読みなおす日本史
邪馬台国をとらえなおす
著:大塚 初重
紙版
内容紹介
「魏志倭人伝」の記述を踏まえ、鉄器や土器、鏡など各地の発掘成果を集成し、日本列島の社会状況と纒向遺跡・箸墓古墳の位置づけを考察。モノと人の移動の痕跡から、多くの謎を秘めた邪馬台国の手がかりを掘り起こす。
目次
はじめに/「魏志倭人伝」の謎(中国の史書に書かれた古代の「倭」/『三国志』のなかの「魏志倭人伝」/「魏志倭人伝」から邪馬台国は探せない/女王卑弥呼と箸墓伝説)/「魏志倭人伝」を読む(卑弥呼の外交戦略/「魏志倭人伝」の全文を読んでみよう)/邪馬台国成立前夜─激動の東アジアと倭国大乱(邪馬台国成立前夜の中国と朝鮮半島/中国の史書のなかの倭国大乱/「漢委奴國王」印の謎/後漢中平年鉄刀への疑問/朝鮮半島系の遺物が語ること/祭祀の道具に転化した青銅器/出雲神庭荒神谷遺跡の銅剣/出雲に青銅器が集中している理由/銅鐸の祭りはなぜ終わりを告げたか/共通した思想体系/東京湾沿岸も邪馬台国の領域)/以下細目略/鉄と鏡の考古学/土器と墓が語る邪馬台国/箸墓=女王卑弥呼の墓の可能性をさぐる/おわりに/『邪馬台国をとらえなおす』を読む…石川日出志