出版社を探す

読みなおす日本史

夢語り・夢解きの中世

著:酒井 紀美

紙版

内容紹介

中世において、夢は現実であり未来だった。人びとは夢の告げを信頼して行動の指針、生きる目標とした。夢を見ることに努め、夢を語りあった。日記や物語などに登場する夢の話を読み解き、中世の心象風景を描き出す。

目次

はじめに―夢と未来と/夢を乞う(聖所での夜籠もり/夢の「民主化」/参籠通夜して夢を得る/「聖所」のすそ野/祈請・断食・穀断ち/聖なる時/傍らの人/夢見の共同世界)/夢あわせ(うれしきもの/新たなる陰陽師/夢解きの女/夢解きも、かんなぎも/龍女に夢を語る/龍女とは?/龍女と惣一/陰陽師による夢祭/金鼓を打つ/夢の行程)/夢語りの禁止(代わって夢を/主従の絆と夢/夢を取る/夢をめぐる姉妹/夢の所有者/夢語りの禁止/日本国を捨てる神/夢語らずの日)/夢語り共同体(ねえ、あのお家で何してたの?/それは正夢です/閉鎖的ではない「夢語り共同体」/まだこの花は常のこの春/神人の夢想/音を施す/霊薬を得る/後小松院の夢想/自分は誰か?)以下細目略/夢と死者/夢の記録/夢と塔/将軍の夢/おわりに―夢情報のゆくえ/補論―日本史の中の夢

著者略歴

著:酒井 紀美
1947年、大阪市生まれ。1976年、大阪市立大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。元茨城大学教育学部教授。※2023年1月現在
【主要編著書】『日本中世の在地社会』(吉川弘文館、1999年)、『応仁の乱と在地社会』(同成社、2011年)、『夢の日本史』(勉誠出版、2017年)、『経覚』(人物叢書、吉川弘文館、1999年)、『中世のうわさ』(新装版、吉川弘文館、2020年)

ISBN:9784642071604
出版社:吉川弘文館
判型:4-6
ページ数:192ページ
定価:2200円(本体)
発行年月日:2021年03月
発売日:2021年02月19日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:NHF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ