読みなおす日本史
観音・地蔵・不動
著:速水 侑
紙版
内容紹介
日本人が親しみを感じ守り本尊などにしているのは、如来でなく観音・地蔵・不動である。なぜこの三尊は願いにもっとも応えることができたのか。いかなる動機で信仰が始まり、救いや現世利益を求めて広まったのかを探る。
目次
はじめに/西から来た神(ホトケという名の神々〈仏教伝来/金色の仏像/祟る仏神/個性のないホトケたち〉/観音の登場〈観音信仰の伝来/不可思議威神の力/奈良時代の民衆と観音〉以下細目略)/観音・地蔵・不動―尊名の由来と役割(菩薩と明王/現当二世の利益 観音菩薩/大地の徳 地蔵菩薩/持明の使者 不動明王)/王朝貴族の願いに応えて(密教と浄土教/六道抜苦の主 六観音の誕生/調伏の明王 不動尊と五大明王/地獄の救済者 地蔵と民衆)/武士の時代の新たな展開(武士社会と不動法/身代わり地蔵/観音詣でと三十三所巡礼)/近世民衆の守護神(葬式仏教と賽の河原/三十三所巡礼の民衆化/講参詣、出開帳、流行神)/むすび―現代に生きる観音・地蔵・不動/『観音・地蔵・不動』を読む…小原 仁