読みなおす日本史
悪党
著:小泉 宜右
紙版
内容紹介
鎌倉時代後期、荘園や流通拠点に現れた体制に逆らう集団であった悪党。年貢や関銭を横領し、武装して幕府や荘園領主、朝廷や寺社本所と抗争を続けた彼らの発生場所、出自、活動の実態を描き、歴史的役割を考える名著。
目次
はじめに/概観 鎌倉中末期の政治情勢―悪党発生の背景/悪党の出現(超時代的悪党〈悪党とは/時代と悪党〉/鎌倉幕府法における悪党〈悪党禁令/社会問題化した悪党〉/峯相記〈悪党蜂起の記録/武士団としての悪党〉以下細目略)/発生地域の特質(畿内とその周辺/交通要衝地/中間的庄園)/張本の身分と発生原因(庄園領主/商業活動者/在地領主層)/悪党活動の実態(悪党の行動/悪党の組織)/支配者と悪党の対決(庄園領主の対策/幕府の鎮圧策/悪党の対応)/悪党の終焉(内乱への参加/守護勢力との結合/国人一揆の形成)/『悪党』を読む…新井孝重