身分的周縁と近世社会 2
海と川に生きる
編:斎藤 善之
紙版
内容紹介
時代劇の船乗りや廻船問屋は粗野で無法なイメージがつきまとう。しかし彼らにとって暴力よりもむしろ知識や技術こそが生きるための必要な力だった。潜水という特殊技能、運航技術と流通、船の建造資材と労働力の管理、船荷のすみやかな積み替え、集荷請負システム、蝦夷地の場所運営…。固有の知識や技術の問題に視点をすえて、水辺の民の姿を探る。
目次
水辺の民への視線…斎藤善之/海士…高橋美貴/水主…斎藤善之/船大工棟梁…篠宮雄二/荷宿…永原健彦/紀州藩の天草集荷請負人…後藤雅知/蝦夷地「場所」三役―支配を請け負う商人手代―…谷本晃久/海と川に生きる―仙台藩の肴の道と流通諸集団―…斎藤善之