出版社を探す

歴史文化セレクション

子どもの中世史

著:斉藤 研一

紙版

内容紹介

無事にこの世に生を授かり、健やかな成長を願われる一方、捨てられたり、売買されたりする存在でもあった中世の子ども。甑(こしき)落とし、アヤツコ、御守りなど、誕生・産育にまつわる営みや、賽(さい)の河原や石女(うまずめ)地獄に、人は何を見ていたのか。労働力としての存在や、薬用とされた衝撃的事実など、文献・絵画・文学・民俗史料を駆使して、その実態を検証する。

目次

中世を生きる子ども/「甑落とし」と「土器破り」(「御胞衣とゞこほる時」/文献史料に見る「甑落とし」/甑を落とす/土器を破る/安産のまじない)/付論 土器に胞衣を納める/アヤツコ考(アヤツコの発見/古記録に見るアヤツコ/アヤツコの様相/アヤツコの奉書人について/結びにかえて)/子どもの御守り(懸守りと「膚の守」/筒守り/背守り/さまざまな御守り)/働く子ども―売買される子ども―(売買される子ども/売買された子どもが従事する労働/働く子どもの姿/農書に見る子どもの労働/働く子ども、働かされる子ども)/「子取り」(子どもを取って食う鬼/子どもの連続誘拐事件の多発/薬用としての人間の臓器/「児干」という薬/鬼の正体)以下細目略/賽の河原の誕生/石女地獄について/復刊によせて…斉藤研一

ISBN:9784642063791
出版社:吉川弘文館
判型:4-6
ページ数:280ページ
定価:2300円(本体)
発行年月日:2012年01月
発売日:2012年01月05日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JBCC