歴史文化セレクション
神と仏と日本人
宗教人類学の構想
著:佐々木 宏幹
紙版
内容紹介
家に仏壇と神棚をもち、正月には神仏に手を合わせる日本人。こうした柔軟な宗教観は、日本独自のものだろうか。世界の他地域との比較の視座から日本宗教の底流を探り、現代において、宗教の果たすべき役割を考える。
目次
神と仏と日本人―柔軟性文化の背景―/Ⅰ 日本宗教の底流(インドの神々と仏教/コラム 菩提樹/現代宗教の底流/自然との交流/コラム 生命の木―中心のシンボリズム―/祭司王の条件/コラム 神秘主義と曼荼羅)/Ⅱ タマ・ホトケ・仏と日本人(彼岸会のころ/僧職者と日本仏教/コラム 医宗一如/仏教コスモスの世界―「仏壇信仰」の問題点―/コラム 「悟り」の文化史的意義―成道会について―/戒名の宗教的力学)/Ⅲ 宗教人類学の構想(市民権をえた「宗教人類学」―第一三回国際宗教学会学術大会に参加して―/葬礼の宗教的意味/宗教的機能における超越性と実用性)/Ⅳ 人と学問―宗教人類学の先達たち―(エドワード・タイラー『原始文化』/ジェームス・フレーザー『金枝篇』/エミール・デュルケーム『宗教生活の原初形態』)/あとがき/初出一覧/『神と仏と日本人』を語る…佐々木宏幹