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歴史文化ライブラリー 547

鏡の古墳時代

著:下垣 仁志

紙版

内容紹介

弥生・古墳時代の鏡には、巫女の占い道具や神器といったイメージとは隔絶した、強烈な政治的性格があった。6000面をこえる出土資料をもとに、鏡背面の図像の意味、配布をつうじた有力者間関係、保有と副葬の意義などから、鏡をめぐる政治力学を平易に解説。鏡が国家形成にはたした決定的な役割に迫り、倭人にとって鏡とは何だったのかを解き明かす。

目次

古鏡をめぐるイメージ―プロローグ/古文献の鏡、考古資料の鏡(古文献の鏡/考古資料の鏡)/鏡・古墳・国家(日本古代国家形成論/権力資源の複合媒体―古墳と鏡)/鏡の意味体系(宇宙観とイコノロジー/倭人の図像理解/鏡の大小/死者に副える、祈り捧げる)/配布される鏡(同笵鏡論と伝世鏡論/鏡が動く、社会も動く/配布の政治性/鏡の重さ)/保有される鏡(伝世論から保有論へ/鏡の集団保有と副葬/骨と鏡/長期保有鏡と集団の同一性)/鏡と国家形成(〈権力資源の複合媒体〉 としての鏡/鏡が映しだす国家形成)/鏡と国家形成―エピローグ

著者略歴

著:下垣 仁志
1975年、東京都生まれ。2006年、京都大学大学院文学研究科博士後期課程修了。現在、京都大学大学院文学研究科教授。文学博士(京都大学) ※2022年4月現在
【主要著書】『古墳時代の王権構造』(吉川弘文館、2011年)、『古墳時代の国家形成』(吉川弘文館、2018年)、『古墳時代銅鏡論考』(同成社、2018年)

ISBN:9784642059473
出版社:吉川弘文館
判型:4-6
ページ数:304ページ
定価:1900円(本体)
発行年月日:2022年05月
発売日:2022年04月20日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:NHF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ