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歴史文化ライブラリー 537

イヌと縄文人

狩猟の相棒、神へのイケニエ

著:小宮 孟

紙版

内容紹介

人間にとって最も身近な動物、イヌ。縄文人とのつきあいは約8500年前にまでさかのぼる。日本列島に渡来した縄文犬のルーツをたどり、埋葬されたイヌの出土状態、骨や歯の形態的・解剖学的特徴を分析し、生前の生活を復元する。イノシシなどを狩る猟犬、神に捧げられたイケニエとしての役割を探り、イヌと縄文人の関係を明らかにする注目の1冊。

目次

情報源としての骨―プロローグ/動物考古学とイヌ(アイン・マラッハ遺跡の子イヌ/イヌの家畜化/晩氷期から縄文時代初頭の日本)/初期縄文犬と縄文人(縄文犬は渡来犬/最古の縄文犬骨をめぐって/縄文前期の犬骨)/埋葬されたイヌたち(骨に残る生活痕/原始的な特徴を残したイヌ―福島県三貫地貝塚(縄文時代後期)/歯を失ったイヌ―千葉県境貝塚(縄文時代後期前半)/現代の小形犬に似たイヌ―青森県二ツ森貝塚(縄文時代中期後半)/人とイヌとイノシシが埋葬―千葉県白井大宮台貝塚(縄文時代中期後半)/住居の炉の下に埋葬―千葉県栗ヶ沢貝塚(縄文時代中期前半)/住居跡に埋葬されたイヌとイノシシ―千葉県有吉南貝塚(縄文時代中期後半)/国内最古の埋葬されたイヌ―愛媛県上黒岩岩陰遺跡(縄文時代早期後半~前期初頭))/縄文犬の用途(縄文犬骨に残る損傷痕/房総の縄文犬と動物骨/祭祀性のある縄文の埋葬犬/切断された縄文犬の下顎骨/解体痕のあるイヌの脛骨)/縄文犬はどこからきたか?―エピローグ

著者略歴

著:小宮 孟
1947年、東京都生まれ。1970年、慶應義塾大学文学部史学科卒業。1974年、慶應義塾大学大学院文学研究科史学専攻修士課程修了。現在、総合研究大学院大学・先導科学研究科客員研究員 ※2021年11月現在
【主要著書】『考古学研究調査ハンドブック5 貝塚調査と動物考古学』(同成社、2015年)、『犬からみた人類史』(共著、勉誠出版、2019年)

ISBN:9784642059374
出版社:吉川弘文館
判型:4-6
ページ数:224ページ
定価:1700円(本体)
発行年月日:2021年12月
発売日:2021年11月20日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:NHF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ