歴史文化ライブラリー 366
ほとけを造った人びと
止利仏師から運慶・快慶まで
著:根立 研介
紙版
内容紹介
「ほとけ」、すなわち仏像はいかなる人々によってなぜ造られたのか。止(と)利(り)仏師や定朝(じょうちょう)、運慶、快慶ら、飛鳥時代より鎌倉時代前期に活躍した仏師の世界を鮮やかに描き出す。氏族的集団から官営工房の工人、僧籍を有する手工業者へと変化していく仏師の性格を探り、注文主である時の権力者との関係なども読み解いていく。仏像をより深く理解できる一冊。
目次
ほとけは誰によって造られたか―プロローグ/飛鳥時代の仏師(仏像製作のはじまり/止利(鳥)をめぐって/飛鳥時代後期の仏師)/奈良時代の仏師(官営工房による造仏の時代/造東大寺司をめぐって/木彫像製作者の問題)/平安時代前期の仏師(造東大寺司廃止後の仏師の動向/官営工房系仏師の展開/十世紀前半の動向)/摂関期の仏師(康尚の時代/定朝の時代/定朝の後継者たち)/院政期の仏師(円派仏師の動向/院派仏師の動向/奈良仏師とその他の仏師の活動)/鎌倉時代前期の仏師(慶派仏師の台頭/運慶の時代/快慶の動向/京都仏師の動向)/その後の仏師たち―エピローグ