歴史文化ライブラリー 365
彫刻と戦争の近代
著:平瀬 礼太
紙版
内容紹介
戦時体制下、彫刻界ではどのような活動がなされていたのか。材料不足や表現活動の制限に不自由さを感じながらも、戦勝記念碑やモニュメントなど、戦争に関連した作品の創作を続けていた彫刻家たちの苦難の歴史を辿る。戦後、戦争イメージが、平和のシンボルに姿を変えながら現代まで残存している動向などにも言及し、近代日本彫刻の変容を描く。
目次
近代彫刻の変容―プロローグ/戦争と彫刻(近代日本の彫刻と戦争〈「彫刻」の意味するもの/戦中の彫刻の扱い/初期の動き/帝国美術院の改組/プロレタリア運動と彫刻〉以下細目略/芸術と社会)/戦争の時代(戦争の時代への突入と彫刻/彫刻制作への圧力/傷痍軍人と彫刻)/日米開戦の衝撃(変転相次ぐ彫刻活動/盛り上がる彫刻界/銅像の行方/突き進む彫刻)/戦後へ(敗戦とともに/混乱の中で)/まだ終わらない戦争―エピローグ