歴史文化ライブラリー 330
植民地建築紀行
満洲・朝鮮・台湾を歩く
著:西澤 泰彦
紙版
内容紹介
旧満洲・韓国・台湾に建てられた日本の植民地建築。それらは「負の遺産」として取り壊されたもの、庁舎や博物館に転用されたもの、文化財として評価されたものなど、それぞれの道を辿り今日に至っている。戦争の記憶を伝える植民地建築の現在を見ながら、建築が支配に果たした役割と、現存する植民地建築の役割も踏まえ、その歴史的意味を考える。
目次
植民地建築と建築家―プロローグ/広場と官衙(支配の象徴から文化財へ変身した広場―大連中山広場(旧大蓮大広場)/二倍になった塔屋―中華民国総統府(旧台湾総督府庁舎)/シビックセンターとしての庁舎―旧ソウル市庁舎(旧京城府庁舎)/荒野に建てられた官衙建築/ハルビンに残る帝政ロシアの面影)/駅舎とホテル(保存された駅舎/辰野式建築の傑作/待望の新駅舎/ヤマトホテル―満鉄自慢のホテル)以下細目略/学校・病院・図書館/銀行/支配者の住宅/植民地建築が語る歴史/植民地建築のその後―エピローグ