歴史文化ライブラリー 305
時間の古代史
霊鬼の夜、秩序の昼
著:三宅 和朗
紙版
内容紹介
霊鬼が彷徨い、神仏が姿を現す夜。秩序と必然性が支配し、人間が活動する昼。人と異界が交錯する境界の時間帯、朝・夕。古代の人々の時間についての感覚を探り、その意味を読み解く。また国家が、時刻制導入によって祭祀を管理し、貴族の政務から都の人々の暮らしまでを律しようとするさまを明らかにする。古代人の感性と想像力に迫る新しい古代史。
目次
古代の一日―プロローグ/古代の夜(霊鬼と出会う夜〈勢田橋の鬼/安義橋の鬼/「掻キ消ツ様ニ失ヌ」/「くらゝとうせぬ」/早すぎた出勤/道場法師と鬼/楢磐嶋と鬼/夜と鬼/死霊の訪れ/産女/蟹の報恩/昼間に示現した霊〉以下細目略/神仏の示現/人々の暮らしと夜)/古代の朝・夕(朝・夕の時間/人々の暮らしと朝・夕)/古代の昼と時刻(古代の王権祭祀と昼・時刻/古代時刻制の展開)/時季を感じるーエピローグ