歴史文化ライブラリー 295
鎌倉大仏の謎
著:塩澤 寛樹
紙版
内容紹介
歌人与謝野晶子が「美男におはす」と詠んだ鎌倉大仏は、奈良東大寺の大仏とともに日本人に親しまれている。だが、いつ、誰が、何のために、どのようにして造ったのかは明らかではない。北条氏の政治・宗教的な思惑や、銅造大仏以前に存在した木造大仏、倒壊を繰返した大仏殿の姿を文献解釈と彫刻史の両面から分析。古都鎌倉のシンボル、大仏の謎に挑む。
目次
鎌倉大仏をめぐる謎―プロローグ/鎌倉大仏の形と表現(平安後期から鎌倉前期までの仏教彫刻史/鎌倉の彫刻史/造形としての鎌倉大仏/原型作者と鋳物師)/鎌倉大仏のあらまし(鎌倉大仏の基本データ/鎌倉大仏に関する基本史料/大仏をめぐる議論の経過と問題点/大仏鋳造の技術)以下細目略/大仏造立の大仏造立の真真相に迫る/大仏の謎を追う/大仏殿の建立とその後の大仏/大仏の時代―エピローグ